フリーライターとして活躍しつつ、シングルマザーとして2人の子どもを育て上げた紫苑さん。71歳になった今、子どもたちは独立し、自身は小さな一軒家で一人暮らしをしている。
将来的に受給できる年金が月5万円とはっきり意識したのは64歳のとき。賃貸の家賃を払い続けることに大きな不安を抱いた紫苑さんは、小さな家を購入するという大きな決断をする。
「お金ときちんと向き合った経験が1回もないまま60歳を過ぎてしまったんです。近い将来に自分が年金生活者になり、しかも月5万円しかもらえないという事実に直面し、初めて暮らしというものを真剣に考えるようになりました」
地方への転出も考え、いろいろと調べたが、見知らぬ土地で60歳を過ぎた女性の一人暮らしは厳しいという結論に。そんなとき、散歩の途中で見つけたのが、売りに出ていた中古の一軒家。