「捨てられない!」の解決法。下着や包丁、アウトドア製品など、企業が主導するリサイクル&リペア。
そんなジレンマを抱えたら、不要なものを手放して循環させるアクションをお試しあれ。
文・田村幸子
企業が主導する、捨てにくいもののリサイクル。安心リペアも。
画期的なブラのリサイクルで、地球環境に考慮して心地よく手放す 。[ワコール]
クローゼットの片隅で死蔵される古いブラは悩みの種。ワコール広報、高橋優果さんは、「ホックやワイヤーなど金具と布で分別も難しい。センシティブな想いも」と言う。
●「捨て時」を知るための、チェックポイント
2008年から取り組む「ワコール ブラリサイクル」は、〝ブラジャーは捨てにくい〟という顧客の声から生まれた取り組み。不要なブラを紙袋などに入れて封をして店頭に持ち込むと、提携工場でリサイクル。生活雑貨などのパーツに生まれ変わる。「年末は見直しのチャンス。リサイクルに出してすっきりしたうえでラッキーカラーのブラを新調し、お正月を迎えませんか」
庖丁を建材に循環。20%オフ券も。修理チケットも賢く利用。[京セラ]
キッチングッズのなかでも、捨てにくいものの筆頭が庖丁ではないだろうか。WEBサイト経由で不要庖丁3本まで回収してもらえて、公式オンラインストアで購入時20%オフのクーポンがつくのもうれしい。
京セラ応用商品部の日置敦史さんは、
「当社製の庖丁以外でも回収できます。ステンレス、チタン、セラミックなど、提携工場で分別、リサイクルして、資源として生まれ変わります」と言う。リサイクルだけではない。食洗機OKでサビもつかない、人気のセラミック庖丁ココチカルは、1回無料の修理チケットがついている。リペアも上手に活用したい。
くり返しリペアして長く使う 。 プロに任せるから安心。[モンベル]
アウトドアスポーツのメーカー、モンベルでは「創業当時から、自社の製品はリペアしています。創業者で冒険家の辰野勇の考えから、社員の多くはアウトドアスポーツ愛好家。だから、フィールドでダウンやレインジャケットが破れたり、テントのポールが折れたときには応急リペアをします。製品の寿命を全うさせるため、リペアは当たり前のこと。
布やパーツのストックがあるので、できるだけ元の形に近づけるよう修理します」と、広報の金森智さん。まだ使えるのか、もうダメなのか、迷ったときにはプロに相談するに限る。眠っているものを点検しよう。
(Column)出し入れも宅配便でOK。 進化するトランクルームは利用価値大。[トランクルーム]
「スキー用品などの季節もの、着物、子どもの服や作品などを保管。出し入れはすべてお任せ、宅配もしてくれる最近のトランクルームは本当に便利」と話すのは、長年、利用しているというビューティープロデューサーの小林優美さん。
トランクルーム業界大手のキュラーズによると「荷物の搬入は無料シャトルで。宅配便サポートもあり、収納コンシェルジュʀが常駐していて細かなオーダーにも対応できます」とのこと。コロナ禍で在宅ワークが増え、ニーズが高まってきた。「縦にも容積があるので、1、2畳のスペースに、6畳分程度の荷物が収まります」
『クロワッサン』1083号より