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東京、3つの紅葉名所とおすすめの過ごし方。

いま訪れたい自然豊かな場所とおすすめの過ごし方を、ガーデナーの川瀬康子さん、フラワースタイリストの平井かずみさん、グラフィックデザイナーの黒田益郎さん、イラストレーターの川原真由美さんに聞きました。

文・一澤ひらり

[文京区]小石川植物園

撮影:佐藤哲郎/アフロ
撮影:佐藤哲郎/アフロ

●野趣に富む森が醸しだす異国情緒。色彩豊かな日本最古の植物園。

日本で一番古い植物園。植物の研究教育のための東京大学の施設で、一般公開されている。「広大な園内には日本庭園や薬園保存園、ツバキ園、カリン林や温室などがあり、場所によってさまざまな雰囲気を味わえます。研究のための植物園のせいか、樹々が素朴で原始的で、なぜか外国の森を歩いているような気分になれます」(川原さん)。「この秋は『小石川植物祭』が開催されるようなので楽しみ」(川瀬さん)

東京都文京区白山3・7・1 
TEL.03・3814・0138 
営業時間:9時〜16時30分(入園は16時まで) 月曜休・年末年始休
入園料:一般500円 

[世田谷区]等々力(とどろき)渓谷公園

撮影:黒田 浩/アフロ
撮影:黒田 浩/アフロ

●23区内にこんな自然があるなんて。せせらぎの音を聞きながら紅葉散策。

大井町線等々力駅からほど近い。「紅葉のなかで鳥の声や渓流の音を楽しみながら散策した後、多摩川河川敷の遊歩道を歩いて二子玉川でお買い物のパターンが多いです。足腰も鍛えられ、耳も喜び紅葉も美しい、一石三鳥な近場の非日常空間」(川瀬さん)。「おすすめは早朝のまだ人の気配が混ざっていない時間帯。地球は人間のものではなく生きる全てのものの世界なんだと感じます。等々力不動のお詣りもぜひ」(平井かずみさん)

東京都世田谷区等々力1・22、2・37〜38
入場無料 谷沢川の流れに沿った散策路。

[神代(じんだい)植物公園]

撮影:古橋マミ子/アフロ
撮影:古橋マミ子/アフロ

●東京を代表する植物公園。見どころが多いのでゆったり回ろう。

「池の近くの大きなメタセコイア並木の紅葉が美しいです」(黒田さん)。1961年(昭和36年)、都内唯一の植物公園として開園。武蔵野の面影を残す広大な園内に約4800種類10万本・株の植物が植えられており、ばら園、つつじ園など植物ごとにブロックがある。メタセコイアはセコイアに似た落葉高木で、円錐形の大木がオレンジに色づいたさまは壮観。訪問の際にはかえで園の紅葉、秋バラの咲くばら園もお見逃しなく。

東京都調布市深大寺元町5・31・10 
TEL.042・483・2300
営業時間:9時30分〜17時(最終入園16時) 月曜休(祝日の場合は翌日)・年末年始休
入園料:一般500円 園内にはレストランや売店が点在。

  • 平井かずみ

    平井かずみ さん (ひらい・かずみ)

    フラワースタイリスト

    本誌連載でもおなじみ。東京を拠点に花の教室「木曜会」やワークショップを開催。www.hiraikazumi.com

  • 黒田益朗

    黒田益朗 さん (くろだ・ますお)

    グラフィックデザイナー

    イギリス仕込みのガーデン好き。杉並・松庵文庫のハーブガーデンも手がける。Insta
    gram:@kurodadesign

  • 川原真由美

    川原真由美 さん (かわはら・まゆみ)

    イラストレーター

    10年前から山歩きに目覚める。著書に『山とあめ玉と絵具箱』(リトルモア)など。www.kawaharam.com

  • 川瀬康子

    川瀬康子 さん (かわせ・やすこ)

    ガーデナー

    一級建築士。今回紹介したほかに、池袋西武の屋上庭園も「睡蓮の池や周りの植栽の豊かさが魅力です」。

『クロワッサン』1079号より

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