ゲッターズ飯田さん、運気の上げ方教えてください!
撮影・青木和義 イラストレーション・樋口たつ乃 文・森 綾
明るい色の洋服を着る。
服は、着てしまえば自分よりも他人の目に映るものです。だから服を買うときは、「みんなが笑顔になれるか」や「幸せそうに見えるかどうか」を基準にしてください。
大阪の知り合いは「ウケるかなと思って」服を選ぶという人もいますが、それも人とのコミュニケーションのきっかけづくりとして正しいのかもしれません。誰もがウケ狙いで服を着ていたらちょっと落ち着きませんが(笑)。
色でいうと、オレンジ色がもっとも人とのコミュニケーション力を高めます。薄いピンク、クリーム色などは、人気運を上げるでしょう。
黒い服は芸術系の人には向いています。一つのことへの集中力を高め、孤独になりやすい色なのです。紫も芸術系の人に向く色です。
赤は自分のエネルギーを発散させたいときに。青は心を落ち着けたいときに。迷ったら白が無難ですが、全身白にしてしまうと、人に威圧感を与える場合もあると覚えておきましょう。
運のいい人を真似る。
今まで占った人のなかで、一番運が良いと出たのが、最近バレーボール協会の会長になった川合俊一さんです。その証拠に最強の運を持つ川合さんがレギュラー番組をもつテレビ局は各時間帯の視聴率3冠王。ビーチバレーを盛り上げ、今度は協会の第一人者です。
運のいい人に共通するのは、明るさ、嫌な感じを人に与えない、クセがない、よく笑う、褒め上手といったところ。品の良さ、も大事なポイントです。品があるところに運は集まってきます。
外見だけでなく、運がいい人の行動を真似てみると、運が良くなります。
明るく振る舞い、人を笑顔にさせるためにどうしたらいいかを考えて行動する。人を観察して、いいところを探す。人を喜ばせる言動を真似ることで運は自然と良くなるでしょう。
たくさんの人を見ていて2つのタイプがあることに気づきました。何か嫌なことが起こったとき「私は運が悪い」と嘆く人と「これくらいで済んでよかった。私は運がいいですね」と言う人と。もちろん、後者の「運がいい」と言う人のほうが、物事は好転していきます。どうやら「私は運がいい」という言葉にまた良い運がついてくるのです。「運がいい」という口ぐせもぜひ真似てみてください。
公共のトイレをきれいにする。
僕は中学高校とジャンケンが弱く、トイレ掃除ばかりやらされていました。そのおかげでどんどん手際が良くなって、いまだに自分が入った公共のトイレが汚れていたりすると、自然と掃除をします。道端にゴミがあれば当然、拾って捨てます。
よく「自分の家のトイレを掃除すると運が良くなる」と本に書いてあったりしますが、公共の場をきれいにすると、もっと運が良くなります。
テレビ局のプロデューサーが僕のその行為を見て「飯田さん、そんなことするの。すごいね」と、褒めてくれたことがありました。でも人に認められる以上に大事なことがあります。そのことで、運の神様に試されている気がするのです。そこで見て見ぬふりをして、ゴミを片づけない自分はダメな人の烙印を押されるんじゃないかと思ったりしてしまうんです。
人が見ていなくても、公共の場をきれいにする。その気持ちが「徳」であり、運につながるのです。
植物を育てる。
「花や植物を部屋に置くと運気が上がる」と、よく言いますが、その意味をまず考えることです。
たいていの植物は、水をあげて日光に当てると、生きることができます。でも、やたらに水をあげては枯らしてしまうし、日光にも当てすぎると枯らしてしまうこともあります。
そういった世話をマメにできるかどうか、そこに運が良くなるかどうかがあるということなんです。
マメに手を加え、植物をきれいに保てる人は、人に対してもマメになれるし、良い関係を維持できるということ。
そしてその前に「花や植物を部屋に置くと運気が上がるよ」と言われて、「やってみよう」と思える素直な心があるということです。
素直な心と、マメな心。この2つが運気を良くするのにとても大切です。
花や植物を買っては枯らして、どんどん買い替えてもまた枯らしてしまうという人もいます。枯れてしまうのは仕方のないことでもありますが、どれだけ植物を大切にできるかに、意味があるのです。
植物は、それを育てる人を、逆に育ててくれるのです。だから、サボテンのように放っておけるものでは、その点では意味がありません。
運はトレーニングで鍛えられる。
運は、良いと悪いを振り子のように行ったり来たりしながら動いています。ですからその振り子が大きく振れないと、いい運気も大きく現れません。
では「運が悪い」をどうやって消化して、「運が良い」振り幅を大きくできるのか、僕は考えました。
試行錯誤した結果、思ったのは、運は鍛えられるということです。つまり「自分らしくない、自分にはない欲望」を鍛えてみるということなのです。
財欲に無頓着なら必死に貯金してみる。支配欲なんかないけれど、まとめ役や幹事を買って出る。創作欲はないけれど何かを作ってみる……あえて「自分らしくない自分」を求め、苦手意識や嫌悪感も味わってみるのです。
また水をこぼすとか電車を乗り過ごすといった小さな不運をあえて味わい、「消化した。これで助かった」と思う方法もあります。不運を不運とは思わないクセをつけましょう。
不慣れなことを克服すること。人にはさまざまな欲望があるということを身をもって知ること。「相手の気持ちになる」のは難しいですが、相手が「何を欲しているのか」はわかります。それである程度理解はでき、人間関係に怖れがなくなります。それが運を鍛え、人間として強くなることなのです。
「あえて苦手なこともやってみると、運を鍛えられますよ!」
『クロワッサン』1074号より