くらし

部屋に彩りと安らぎが生まれる、9種のインドアプランツ寄せ植えレッスン。

買ってきた草花をそのまま飾るのではなく、自分好みのグリーンを集めて寄せ植えする。植物への興味も深まり、生活もうるおう充実の趣味になりそう。
  • 撮影・中垣美沙

自宅で過ごす時間が増えた昨今、室内に植物があると、目に美しいのはもちろん、気分もリフレッシュされることに気づいた人も多いはず。ハイセンスな寄せ植えを自分で失敗なく作るコツを、フラワー&グリーンスタイリストのさとうゆみこさんに聞いた。

「寄せ植えに使う植物は、同じ環境で育つものを合わせることが大切です。おおかたの水やりの頻度やどんな用土が適しているのか、日当たりはどうするのかなど選ぶ際にチェックして、揃えるようにしましょう」

今回は、いまの季節から始められるインドアプランツのアレンジメントを提案。全工程と上手な育て方も解説する。

「一年中室内でも育てられますが、本来植物は屋外で生育するものなので、4〜10月は定期的に外に出すといいでしょう。いずれも直射日光は避け、明るい半日陰がベストです」

苗を買ってきたらまずは事前にたっぷり水やりをして、さあ、スタート。

自然に萌え立つグリーンを思い描き大らかに整える。

「寄せ植えというと、植物ごとに苗をそのまま入れていくものが多いですが、これは1つのポットをさらに1株ずつに分けて(株が1つしかない場合はそのまま)、細かくグラデーションを作るように混ぜて植えています。背面を作らず、角度によっては見えない部分があったり、自然に近い状態にすることで、よりナチュラルな印象になります」(さとうさん)

今回は9種類の植物を計20ピース前後に分けてシャッフルさせ、トスサラダのように仕上げた。センスを駆使して楽しみながら、誰でも簡単に作れるアレンジメントだ。

9種のインドアプランツをシャッフルさせる寄せ植え。

(1)植物のほかに用意するものは、培養土、赤玉大粒(軽石大粒でも可)。使う道具は、スコップ、じょうろ、混ぜ棒(割り箸などでも可)、植木鉢、底網、園芸用ハサミ。

(2)今回は9種類の植物を使う。コーヒーの木、ベンジャミン・スターライト、ベンジャミン・バロック、シッサス・ヘンリアーナ、ソフォラ・リトルベイビー、フィカス・プミラ、シンゴニウム・チョコレート、トックリラン、グレープアイビー。

(3)鉢の底に底網を敷いたら、水はけをよくするため赤玉大粒を入れる。底面が見えなくなるぐらいが目安。その上に培養土を入れる。土は後から足せるので、初めに入れすぎないこと。根鉢(植物をビニールポットから取り出すと出てくる土と根の塊)がはみ出さないぐらいの高さを残しておく。

(4)植物を入れていく。根鉢はある程度崩して入れるが、あまり根が張っていないものは崩しすぎないよう土を残しておく。

(5)植物は大きいものや背の高いものから、鉢の中心より入れていく。正面のあるひな壇のような形にしがちだが、ラウンド状に配するとよりナチュラルに仕上がる。

(6)枝が2本以上あるものは分け、後の工程で離れたところに植えていく。あまりにも根が絡まり合っている場合は、根をハサミで切る。

(7)根鉢の"肩"の部分の土を取って、先に植えた植物の根鉢と合体させるようにくっつける。

(8)隣り合わせたい2〜3種類の植物を先にくっつけて、塊を作ってから植えてもよい。

(9)中心部分に植えた状態。次に、垂れるものや背の低いものを、縁側に植えていく。ただし植物の形状で植える場所をきっちり分けすぎるとナチュラルに仕上がらないので、ジグザグな感じを意識する。

(10)縁側が全て垂れて放射状になりナチュラルさに欠ける場合は、植えたところから垂らすのではなく、横断させたりすると変化がつく。

(11)中心に土を入れる。根鉢同士の隙間を棒でつついて、土の空洞をなくす。茎や根を傷つけないように注意。まだふわっとした状態なので、植物の向きを整えながら土を押して固める。出来上がったら、すぐに水やりを。まだうまく根が張っていないので、最初のうちは植物一つ一つに水をあげるつもりで、土の表面が乾いたらたっぷりあげる。

さとうゆみこ

さとうゆみこ さん

フラワー&グリーンスタイリスト

甘すぎないスタイリングが人気。主宰する花と緑の教室「green&
knot」など、近況はインスタグラムで(@yumikosatooo)。

『クロワッサン』1061号より

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