ビールのお供に最高、手羽中の山椒揚げ【こてらみやさんの京のおばんざいレシピ】
撮影・小川朋央 文・松本あかね
[鶏]
下味をつけるひと手間で香りよく、旨味も凝縮。
手羽中の山椒揚げ
山椒の香りが爽やか。ビールのお供に最高。
【材料(2人分)】
鶏手羽中 16本(約350g)
小麦粉 適量
粉山椒 適量
揚げ油 適量
A[酒 大さじ1と1/2 しょうゆ 小さじ1 塩 ふたつまみ 粉山椒 小さじ1/2 昆布 8cm角1枚]
【作り方】
1.Aをポリ袋に入れ、昆布がしんなりとしてきたら水気を拭き取った手羽中を入れる。軽く揉んで空気を抜いて口を閉じ、1時間ほどおく。
2.手羽中の水気をペーパータオルで取り、小麦粉をまぶして余分な粉は落とす。昆布も水分を押さえて取り、切手大に切る。
3.フライパンに5mmぐらいの油を入れて中火にかけ、油がぬるいうちに昆布と手羽中を皮目を下にして並べ入れる。皮目がきつね色に色づいたら裏返してカラリと揚げる。昆布は泡が出てこなくなるまで揚げる。
4.3の油を切り、粉山椒をまぶして器に盛る。
「おばんざいは特別なものではなく、京都の家庭で当たり前に食べている普段のおかずのことです」と話すのは、京都育ちのこてらみやさん。
「特別な材料や調味料は使わないけれど、出汁を含ませたり、相性のいい食材と合わせたり、時には食感を変えて、飽きずにおいしくいただくための工夫をいつも心がけています」
その精神はおなじみの食材にこそ発揮される。「豆腐なら凍らせて炒り豆腐に、崩してサラダ、つぶして餃子に。肉代わりとしても重宝します」
いつもの唐揚げも山椒の香りをまとうとぐっと大人の味。卵料理が昼ごはんの主役を張るのも京都ならでは。食材の滋味をとことん引き出す「おばんざい」の知恵をお試しあれ。
『クロワッサン』1052号より