食欲がないときにも。ピョンス(韓国風冷やし餃子)【こてらみやさんの京のおばんざいレシピ】
撮影・小川朋央 文・松本あかね
[豆腐]
淡泊だから懐が深い。京の食卓に欠かせない豆腐の食べ方七変化。
ピョンス(韓国風冷やし餃子)
食欲がないときもツルン。豆腐餡でカロリーも控えめ。
【材料(2人分)】
餃子の皮(大判・もち粉入り) 16~18枚
木綿豆腐 1/2丁(約170g)
ツナ(フレーク・固形分) 35g
きゅうり 1/2本
小ねぎ 1本(小口切り)
A[おろししょうが 小さじ1/2 ごま油 小さじ1 しょうゆ 小さじ1/2]
塩 小さじ1/2
ベビーリーフ 適量
たれ[しょうゆ、酢 各大さじ1 すりごま 小さじ1/2]
【作り方】
1.木綿豆腐は厚みを半分にしてペーパータオルで包み、豆腐と同じぐらいの重しをのせ、1時間ほど水切りする。
2.きゅうりは斜め薄切りにしてからせん切りにし、塩をまぶしてしばらくおき、水気をぎゅっと絞る。ツナは汁気を切る。
3.ボウルに豆腐、ツナ、きゅうり、小ねぎとAを入れて練り混ぜる。
4.餃子の皮に3をのせ、皮のふちにぐるりと水を塗って4カ所をつまんで閉じる。
5.鍋にたっぷりの湯を沸かして4を茹で、浮き上がってきたらさらに30秒ほど茹でてから氷水にとる。
6.器に氷と水を入れ、5とベビーリーフを盛り付ける。たれをつけて食べる。
「おばんざいは特別なものではなく、京都の家庭で当たり前に食べている普段のおかずのことです」と話すのは、京都育ちのこてらみやさん。
「特別な材料や調味料は使わないけれど、出汁を含ませたり、相性のいい食材と合わせたり、時には食感を変えて、飽きずにおいしくいただくための工夫をいつも心がけています」
その精神はおなじみの食材にこそ発揮される。「豆腐なら凍らせて炒り豆腐に、崩してサラダ、つぶして餃子に。肉代わりとしても重宝します」
いつもの唐揚げも山椒の香りをまとうとぐっと大人の味。卵料理が昼ごはんの主役を張るのも京都ならでは。食材の滋味をとことん引き出す「おばんざい」の知恵をお試しあれ。
『クロワッサン』1052号より