パソコン、カセットやビデオテープ、捨て方がわからない。困ったモノの処分法。
イラストレーション・オガワナホ 文・長谷川未緒
いらないけど、捨て方がわからない困ったモノ。
「せっかく片づけが進んだのに、最後に手間取るのが、捨て方がわからないものや、面倒で捨てられないものの処分です」
そう語るのは、整理収納アドバイザーとして多くの家を片づけてきた中山真由美さんだ。自治体によって分別方法が異なる点も、ゴミ捨ての難しいところだという。
「わからないものは、その都度、自治体のサイトを確認したり、電話で問い合わせたりする必要があります」
自治体のルールに従うことが基本だが、ここでは口コミで多かった、分別のわかりにくいものや捨て方がわからないもの、情があって手放せないもの等の処分法を教えてもらった。
「粗大ゴミの申し込み等は面倒ですが、きれいになった部屋をイメージしながらスケジュールに組み込んでください。捨てなくちゃ、と頭の片隅で思い続けていたものが片づくと、ほかのものも整理できたり、定位置を作れたりします。心もすっきりするはずですよ」
情報機器はデータを完全に消去して。
「データが心配でパソコンが捨てられません。叩き割らないと復旧できてしまうとも聞きますし、業者の社員が売り払っていたという事件もあったような……」(40代NPO職員)
「昔使っていた携帯は、どういうステップで処分したらいいのでしょうか」(30代会社員)
パソコンは初期化するだけでなく、データをハードディスクから完全に消去し、メーカーか専門業者、回収を行っていれば自治体に引き取りを依頼します。データ消去もしてくれる業者もありますので、依頼する場合は消去証明書を発行してくれる、国から認定を受けた業者が安心です。
携帯電話は2013年に小型家電リサイクル法が施行され、レアメタルなどを再利用することになりました。回収ボックスが設置されていますので、データを消去してから、お住まいの自治体の回収ボックスへ。どちらも無料で引き取る業者がありますが、データを換金される危険があるため、要注意。
ビデオ、テープ、写真はデータ化して処分。
「子どもを撮影したビデオや、声が入ったカセットテープ。ビデオデッキも、カセットテープのプレイヤーも、もうありません。放置していたらテープにカビが生えて再生不能になる可能性もあるし、どうにかしたい気がありますが、放置しています」(50代主婦)
子どもの年齢にもよるのですが、たとえば結婚式などで子ども時代の映像を流したいといった希望が出てくるかもしれません。そうした場合に備え、一部をDVDやCDにしてから、処分してはいかがでしょうか。家電量販店で対応してくれますが、費用がかかりますので、どれをデータ化するかは家族会議を開いて決めるといいと思います。なお、アルバム(写真)が大量にあってお困りの場合も、データ化は便利です。
『クロワッサン』1041号より