これからの暮らしに寄り添う物だけ。減らすだけじゃない、松見早枝子さんの持ち物管理術。
撮影・青木和義 文・板倉みきこ
同じブランドの中でもテイストを厳選し直す。
作家物や一点物に目がなく、あれこれ収集していた食器。収納スペースに限界を感じ、意を決して大処分した。「どれも気に入って買ったのですが、自分の料理と合わず、使用頻度が少ないものは人に譲りました。残したのは、よく使っていて、この先も使うであろうデザインのものだけ。テイストが揃ったので見た目もスッキリです」
パリにショップとアトリエを構える「アスティエ・ド・ヴィラット」は、新作を心待ちにするほどコレクションしているブランド。「デザイン性がありつつシンプル。料理との相性がとてもいいんです」
フランスの手吹きガラスのアーティストが手がける「ラ・スフルリー」のもの。「何とも言えない味があります。器以外に花瓶、キャンドルスタンドも揃えました」。
ダイニングテーブルの後ろに置かれたキャビネット。おもてなしアレンジに活躍する大きめのコンポート皿やフォンデュ鍋なども入れて。全体に統一感があり、お店のディスプレイのように美しい。
アーチ型の木枠の鏡やコンソールは、ネットショップで購入。「木の色や風合いが似ているものを選んだので相性バッチリの組み合わせに。コンソールはちょっとした小物を飾るのにちょうどいい幅です」
家族以外も入る場所の 生活用品はさっと隠す。
「料理教室の生徒さんたちもよく使う洗面所は、公私を分けています」
ウイルス対策で手洗いとうがいが必須になったので、紙コップを置くなど、誰もが使うものは手に取りやすい場所に出しておく。
「一方、家族が使うものは戸棚の中にしまい、生活感を出さない工夫をしています」
(1)「初めての来訪者でもわかるよう、紙コップなどは中が見えるガラス容器に入れて洗面台脇に。在庫管理もしやすいです」。容器のテイストを揃えて統一感を出し、ガラスでクリーンな印象を。
(2)松見さんが好きなキャンドルやディフューザーなどは、DIYで設置したボックスに。「壁に設置しても邪魔にならない大きさのものを吟味して、見せてもいい私物をディスプレイ感覚で飾っています」
(3)歯磨きグッズや夫のグルーミンググッズ、松見さんのメイク用具などは鏡裏の収納スペースに。「取り出してすぐ使えるよう、グループ分けして箱やカゴなどに入れてあるので、出し入れもスピーディー」
(4)ヨガレッスンを行うこともあり、着替えスペースになる洗面所。「床にいろいろなものがあると、片づけも掃除も大変なので、洗濯機以外何も置かないようにしました。ホコリが溜まらず衛生的です」