くらし

【和田裕美のお悩み相談】趣味のための転職をするか悩んでいます。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は東京でしかできない趣味のために転職をするべきか悩む男性からの相談です。

<お悩み>

転職するか悩んでいます。
現在就いている職業については、自分のやりたい仕事であり、給与や待遇含めとても満足しています。ですが、趣味との兼ね合いが厳しいのです。

職場は東京までは3、4時間ほどの場所です。趣味はオーケストラで、演奏したい分野は今所属している東京のオーケストラでしか取り組むことができない事情(規模や特殊楽器など)があります。そのため毎週末東京に通っていますが、体力的にも金銭的にも東京で働いたほうがいいのではと何度も考えています。生まれも育ちも東京なので、将来結婚をしたら東京で過ごしたい欲求も少なからずあります。

自分の中で何を優先するかが大事だとは思うのですが、どうしたらいいか悩んでいます。

(ちゅーびすと/男性/社会人)

和田裕美さんの回答

ちゅーびすとさん
質問ありがとうございます。

何かを選べば何かを捨てないといけない
だからとっても悩みますよね。
安定を基準に考える方であれば「今の仕事」を選んだほうがいい。
自由(わくわくした気持ち)を基準に考えるのであれば
「東京」を選ぶほうが断然いい。

ううむ、悩ましい。

けれど、もし、両方手に入る道があると言われたらどうしますか?
いやいやそんな欲張ったいい話なんてあるのかって思いますか?

でも、まず考えるのは「どっちか」ではなく
「両方をとれる方法」を模索することからです。
例えば、もっと仕事のスキルを磨いて、今と同じ待遇の仕事を東京で探すという道だってあります。

「そんな都合のよいものはない」と
思うかもしれませんが、似たような仕事や職種は違うけれど
今の仕事よりも好きになれることがあるかもしれません。
そうなったら最高ですよね。
ただ、やってみたらしんどくて「前の仕事がよかった」と思う可能性もあり、
リスクはゼロではありません。

だから、転職を考えるかどうかの前に
今の自分が活躍できる場所が東京にあるか?
さらにどんなスキルが必要なのか?
東京で住む場合は
実家か賃貸なのかわかりませんが、
その場合の生活費は今とどれくらい変わるのだろうか?など
もっと具体的に現実的なことを考えてみてください。

東京に行ったときは、住みたい場所を歩いてみたり、不動産を覗くなどして
さらには具体的なイメージをしてみてください。

そんなことを考えてどんどんと
わくわくした気持ちが大きくなったら
そのときに転職を考えてみてはどうですか?

そして最後は覚悟を。

今の時代は、大企業でも傾いたり、一生安定と言われていた仕事でも早期退職を求められたり、
なにがあるかわからないのです。

今のお仕事だって10年後どうなっているかわかりません。
そして転職した会社だってどうなるかわかりません。
すべては未知です。

だから私たちがやるべきことは
いつだってわくわくした気持ちに従って後悔なく動くこと。
その上で、「何があっても後悔しない」と自分の選択に責任を持つことです。
東京にきて仕事が辛くなっても「まあこれも勉強だな」と、
笑えるくらいの覚悟をしていれば怖くないです。

さて、最後は自分の選択です。
どっちを選んでも一回きりの人生、
それが正解です。

ではね。

和田裕美

和田裕美 (わだひろみ)

作家・営業コンサルタント

京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオやNHK Eテレ番組にレギュラー出演など多岐に渡り活動中。代表作に、『成約率98%の秘訣』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『人の心を動かす話し方』(廣済堂出版)、『いざという時に結果を出せる本番力』(ポプラ社)など。学校などで陽転思考の体験授業も実施。公式サイト

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