くらし

【和田裕美のお悩み相談】即戦力として見られるのが不安です。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は就職活動の面接で即戦力として見られていることに不安を感じている学生からの相談です。

<お悩み>

就職活動について悩んでいます。私は理系修士1年の学生です。

情報系の学科に所属しているため、プログラミングなど、ある程度“使えるスキル”を持っていると企業に判断されることが不安です。実際、面接で、「即戦力として考えている」と言われたこともあります。ですが、私はそこまでスキルはありません。学生時代は単位を取得できる程度にしか勉強していないからです。

このような状態で入社してしまっては後々自分が苦しむことになるのではないか、でも面接で「私は自分のスキルに自信はないです」と言うわけにもいきません。理系職に興味はありますが、このまま就職活動を続けてもよいものか不安がつきまといます。
何かご意見いただけますと嬉しいです。

(あっしー/男性/学生)

和田裕美さんの回答

あっしーさん、質問をありがとうございます!
確かに「即戦力として考えている」言われたらプレッシャーを感じるかもしれませんが
結論からいうとこのまま就職活動をしてもまったく問題ありません。
ほんとうに理系職に興味があるのならば
入社してからスキルアップしていけばいいんです。

実は今回、あっしーさんの質問の内容を
周囲の会社経営者の人たちに投げてみたんです。
そしたら全員が口を揃えて
「素直に今の実力を話してくれる人は好感度が高い」と言っていました。

もちろんすべてではないと思うし人事の人は違う意見かも知れませんが
素直に向かっていけば、きっとあっしーさんを育ててくれる企業に出会えるはずです。
それに、“今、できること”の中から仕事を選んでしまったら
新しい可能性をみつけることも、
新しい挑戦に向かうこともなく、
新しい自分にも出会えません。
それって悲しくないですか?

わたしは営業の仕事をしていましたが、
最初はぜんぜん売れなくて
すぐに辞めたくなったんです。

そこで上司に
「わたし、この仕事向いてないと思うのです。
 だから辞めたいんです」と言いました。
そしたらね、上司にこう言われました。

「うん、たしかに君はぜんぜん向いていないよ。
 けれど向いてないってことは、
 “伸びしろ” があるってことなんだよ。
 だから、ここから向くようにがんばるんだよ」

最初からできなくていいんだ、
これからは自分の「伸びしろ」を
どんどん伸ばしていったらいいんだと思えたときに、
わたしは飛躍できたのです。

あっしーさんにもそう思ってチャレンジして欲しいです。
今までやってきたことは十分なスキルです。
きっと役に立てる場所がある。
几帳面で慎重な部分はあるのかもしれませんが
もっと自信をもって
「どんどん学んで成長します!」と
笑顔で言える人になってください。

和田裕美

和田裕美 (わだひろみ)

作家・営業コンサルタント

京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオやNHK Eテレ番組にレギュラー出演など多岐に渡り活動中。代表作に、『成約率98%の秘訣』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『人の心を動かす話し方』(廣済堂出版)、『いざという時に結果を出せる本番力』(ポプラ社)など。学校などで陽転思考の体験授業も実施。公式サイト

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