くらし

お金と気持ちよく付き合っている人、思考と行動のシンプル9ルール。

  • イラストレーション・山口正児 文・Umeko

[ルール5]寝る前に部屋をプチリセット

→家計への思考が丁寧に。

散らかった部屋は、それだけで疲れが倍増。探しものが見つからないなどのストレスがかかるのはもちろん、「ちゃんとできない私」への自己嫌悪で、やる気もくじけてしまう。

「テーブルの上が片づいているだけでも、次に目にしたときの気持ちは晴れやかに。寝る前や、出かける前などは、簡単に部屋をリセットすると、つまらないつまずきをなくせます」

小さな自信を積み重ねていくことで、前向きになれ、お金に対しても積極的に。

「家計簿や節約も“もうひと工夫”を頑張れ、丁寧なやりくりへとつながります」

[ルール6]身の回りを「お気に入り」で揃える

→際限のない物欲をなくせる。

「お金と上手に付き合っている人は、ケチケチしておらず、好きなものにはしっかりお金を使います。お気に入りに囲まれて暮らせば気持ちが満たされるので、“あれが欲しい”“これも欲しい”という物欲が起きにくくなるのです」

お気に入りのものは大事に使うので、物も長持ちする。少々高くても長い目で見れば、安さに妥協してすぐ飽き、何度も買い直すのと比べ、経済的でもある。

[ルール7]不用品をこまめに処分する

→買い物の失敗を減らせる。

「貯まる人は、“定量オーバー”に敏感で、使わなくなった日用品や服をこまめに処分。普段から不要なものを意識することで、そもそもムダになるものは何か、買う前にわかるようになります」

処分は手間もかかるし、買った値段を考えるとつらくなることも。

「その痛みが、お金の使い方を上達させる何よりの肥やしに。小さな出費にも、“本当に使うか”“置き場所はあるか”と真剣に向き合え、同じ予算でもより満足度の高い使い方へと進化します」

[ルール8]準備に時間をかける

→うっかり出費をなくす。

天気予報を見ずに出かけて雨に降られ、しぶしぶビニール傘を買う。予備のマスクやハンカチを忘れ、コンビニで間に合わせを買う。必要なお金をおろし忘れATMの時間外手数料を払う……。こうした“うっかり出費”は、ひとつずつはわずかでも、重なればすぐ1,000円、2,000円に。

「少額だからすぐ忘れてしまい、ムダを自覚しにくいのも厄介なところ。貯まる人にはなぜこうした出費が少ないかというと、準備にしっかり時間をかけているからです。前日の夜に持ち物を確認するのはもちろん、朝はより効率よく動くための段取りを考えたり、スーパーへ行く前に、外食の予定や帰宅が遅くなる日を再確認したり。こまめな先読みを怠らなければ、“ムダ”を防げるのはもちろん、クーポンやポイントなども賢く使えて、“お得”もしっかり受け取れるのです」

[ルール9] 「ホッ」を大事にする

→落ち着きを取り戻し、情報に振り回されない。

気持ちにゆとりがなくなり、焦っているときは、お金の使い方も雑になりやすいもの。

「お金と上手に付き合える人は、ホッとする時間を大事にしています。コーヒーや茶葉にこだわる人が多いのも、その表れ。5分でも立ち止まることで、落ち着きや自分らしさを取り戻せ、思考がクリアに。情報に振り回されず、生活の優先順位を整理できれば、より納得してお金を使えます。結果、同じ収入でも暮らしはより満足度の高いものに」

大上ミカ

大上ミカ さん (おおうえ・みか)

マネーライター、ファイナンシャルプランナー

1000人以上の"貯まる人"を取材し、多くの共通点を見出す。著書に『収入が増えなくても貯蓄が2倍になる方法』(リベラル社)など。

『クロワッサン』1038号より

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