感染症のリスクが気になるトイレ、プロはこう掃除する。
体調を良好に保つために、汚れの特徴と効果的な掃除方法をプロ、「ミニメイド・サービス」の星野八潮子さんに聞きました。
撮影・中島慶子 文・菅野綾子
1.換気扇、照明
●溜まったホコリを取り除く。
換気扇フィルターは外せるものは外し、汚れがひどい場合は水洗いを。外せないものはそのままハンディモップもしくは掃除機のノズルでホコリを取る。照明は濡れ雑巾で拭く。
2.タンクの蛇口
●クエン酸でカルキの除去を。
タンクに手洗いが付いている場合はカルキ除去作業をしておく。クエン酸水を浸したペーパータオルでパックした後、メラミンスポンジでこすり、仕上げに拭きあげる。
3.便器の中
●汚水の飛び散りを防ぐ。
トイレ用洗剤+ブラシで、輪じみができやすい水際の周りや水底、便器の裏側を磨く。
4.ノズル
●感染源にもなりうるので念入りに。
ノズルは便器の中に比べ、普段目につきにくく、汚れを見落としやすい部分。自動洗浄機能がないタイプは手で引き出し、洗剤をつけた歯ブラシで磨き、掃除シートで拭きあげる。
5.便器のふた、便座
●直に肌が触れる場所はこまめに。
便器のふたの表→裏、便座の表→裏の順に掃除シートで拭いていく。便座の裏側は黄ばみがつきやすいので特に念入りに。
6.便器
●便器本体も拭きあげる。
便器の縁→本体の順に掃除シートで拭く。ホコリが溜まりやすい後ろ側までしっかりと。
7.リモコン
●手洗い前に触れるため汚染しやすい。
ホコリだけなら乾拭き。手垢が気になる場合は固く絞った雑巾で拭く。目安は2週に1回。
8.ペーパーホルダー
●水拭き+乾拭きで磨きあげる。
頻繁に触れるので汚れやすい。固く絞った雑巾で拭き、ステンレス素材はマイクロファイバークロスまたは乾いた布で磨きあげる。
9.タオル掛け
●ここにも指紋や手垢が。
同様に、固く絞った雑巾で拭き、ステンレスの場合は乾いた布で磨きあげる。目安は2週に1回。7〜9は目線の高いものから順に。
10.壁
●ウィルスや細菌の飛び散りも想定。
アンモニア臭に効果を発揮するクエン酸水を布に含ませて拭く(水拭きできる壁紙素材のみ)。尿ハネがつきやすい、腰より下の部分を重点的に。目安は2週に1回。
11.ドア
●飛沫はここまでくる可能性が。
内側→外側、それぞれ上→下の順に水拭き。取っ手がステンレスの場合は、乾拭きも。取っ手は週1、ドア本体は1カ月に1回を目安に。
12.幅木、床の備品
●ここにもホコリは積もりがち。
まずは乾いた布でホコリを払う。その後、コンセント周りや床の備品を固く絞った雑巾で拭く。幅木は乾拭きのみ。月1回を目安に。
13.床
●毎日拭いて感染リスクを下げる。
奥→手前の順に拭いていく。目に見えない尿ハネが付着しているので、雑巾よりも使い捨ての掃除シートでこまめに拭くのがベター。
『クロワッサン』1034号より