くらし

一行日記、家族日記、感謝日記…識者が解説する多種多様な日記の書き方。

  • 撮影・青木和義 イラストレーション・フクダカヨ 文・板倉みきこ

◎写真日記

「この瞬間を切り取りたい」と撮る人の主観が入る写真も、日記の題材として活かせる。

こんな人に 【子どもやペットの記録をしたい。新しいガジェットを使いたい。】

「写真は、ある状況を残しておこうと思って撮影したものなので、文字同様その人自身の視点が反映されます」

ただ、スマホで撮影した記録は膨大な量になり、管理するのが難しい。

「写真のようなデータこそ、検索が得意なデジタル管理に向いています。私のおすすめは、日記アプリの『Day One』です。一日1枚写真を添付して、一言メモを残します。書き記した一言が日記になりますし、その言葉が検索ワードとなり『あの時のあの写真』といった曖昧な記憶からでも、写真を見つけ出すことができます」

月間の家族の予定表に、子どもの写真シールを貼る。文字の記録が映像として蘇る。

近藤さんは、家族のスケジュール表に、その日の子どもの顔写真を1枚選び、シールにして貼り付けている。

「百均ショップのシール用紙に自宅のプリンターで印刷します。子どもとの時間を思い出せる、効果的な日記に」

観葉植物の観察や、毎日のお弁当などは、写真で管理しておくのに向いている題材。

◎アンチロマン日記

興味を持った社会のニュースを書き留めておくことが、自分の思考傾向を知るきっかけに。

こんな人に【社会に興味がある。自分なりに情報を精査したい。】

作詞家の阿久悠さんが命名し、書き続けていたのが「アンチロマン日記」。

「その日気になった出来事を、世界情勢、気象、スポーツの結果、ワイドショーの情報などからピックアップして書き留めておく方法。自分の行動などの記録ではなく、自身のアンテナに引っかかった世の中のニュースなどに重きを置き、そこに自分の感情、感傷的な表現(ロマン)は加えません」

世の中にとって重大なトピックスであるかということでもなく、あくまで自分の基準で選ぶのがポイント。

「自分が何に興味を持っているのか、日々どう興味が移り変わっているのかが見えてきます。情報が溢れる現代、情報を咀嚼し、自分の価値観やブレない軸を見つけるのに役立つ日記です」

自分の視点でその日に目にした情報を咀嚼し、重要かそうでないかを判断してから書き残す。

◎感謝日記

感謝の視点で物の見方を変え、当たり前に過ぎていく日々を前向きにとらえられるように。

こんな人に【疲れている。何も書くことがない気がする。】

一日を振り返り、感謝したいと感じたことを3つほど列記していく日記。

「もちろん3つに限らず、感謝することがいっぱいあればあるだけ書きましょう。同僚がミスをカバーしてくれた、などの他人への感謝だけでなく、面白い本が読めた、または楽しく一日を過ごせたなど、周囲の環境に向けた漠然とした内容でもいいんです」

感謝したいことを書き、なぜ良いことが起こったか、なぜそう感じるのか、じっくり考えてみるのが大事。

「感謝する回数が多ければ多いほど、自分を取り巻く環境への満足度が上がります。それまで当たり前に流していたことにも感謝して書き記していくことで、たとえつらい状況に陥っても、前向きになれる効果を期待できます」

感謝することが浮かばない日は、地球にありがとうなど、より広い視野も取り入れよう。

◎マインドマップ日記

頭の中に次々展開していくイメージを単語にして書き連ねれば、記憶がどんどん蘇る。

こんな人に【文章だとイメージが湧きづらい。思考や行動を整理したい。】

文章を書くのが苦手、という人におすすめのスタイルがこちら。

「記憶を整理するのに有効な方法として確立した、“マインドマップ”を使います。紙の中央に書いたイメージや文字から、繋がりを意識して芋づる式に書いていく方法です。本来、人間の記憶はそれぞれ単体で存在するのではなく、ネットワークとして繋がっている、という性質を利用しています」

正解はないので、思いつくことを単語や絵で書き続ければいい。

マインドマップを日記にするには、紙の中央に「今日のできごと」などと書いてみて、そこから湧き出てくる単語を放射状に書き出していけばいい。

「マインドマップはポイントだけ書き出すので、文章が苦手な人も取り入れやすく、慣れればスピーディに書き進められます。読み直すときもイメージとして思い出しやすく便利。頭の整理やアイデアの発想法にもなる手法です」

忙しい日常で忘れがちな些細な行動や、行動にまつわる感情も、思い出しやすくなる。

『クロワッサン』1026号より

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