「収納とか片づけってノウハウやスキルばかりを求めて、思考がストップしがちなんですよね。でも捨てるかどうかを判断し、決断し、断行することは人に聞いて決めることではありません。自分で考えるしかないんです。だからまず捨ててみることが大切。ひとつでも手放せれば、それを積み重ねていけばいいんです。自分が大事にできるものの適量がわかってくると、自然と不要物は削ぎ落とされていくんですよ」
このトライし続けるプロセスにより、スペース全体が見渡せるようになって俯瞰力が身につき、居心地のいい洗練された空間を具現化できるように。
「ただし、注意点がひとつ。思い出の品とか、自分が気にしているものは後回しにすることです。執着が強いものは判断が難しくてなかなか進みません。まずは収納してしまい込んでいるものが狙い目です。大概が不要物で、何を入れたか忘れてますからね。そうした忘却グッズを発掘することから始めましょう。捨てる力が鍛えられます」