ノルウェーのフェンネルシードをまぶしたサーモンのソテー【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】
撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂
【ノルウェー】フェンネルシードをまぶしたサーモンのソテー
フェンネルシード
南欧原産のセリ科の植物。魚との相性がよいことで知られ、魚介スープやソースなどに使われる。種の食感を活かしてパン、焼き菓子などにも。リキュールの原料にもなっている。
サーモンとフェンネルは北欧の定番。
ノルウェーの伝統的な、フレッシュなフェンネルの葉とサーモンを組み合わせた料理をアレンジ。「フェンネルシードのアニスに似た甘い香りが、サーモンの臭みを消してくれます。脂のしっかりとのった魚特有のしつこさを和らげてくれる効果もありますよ」
【材料(2人分)】
生鮭2切れ
フェンネルシード小さじ4 オリーブオイル大さじ1
塩小さじ1/2
ベビーリーフ
レモン各適宜
【作り方】
1.鮭は両面に塩を振り10分ほどおく。
2.フェンネルシードはすり鉢で粗くすり潰すか包丁で粗く刻んでオリーブオイルと混ぜ、1にまんべんなくまぶしつける。
3.オーブントースターを予熱し、シートを敷いた天板に2を並べて10〜15分ほど焼く。器に盛り、好みでベビーリーフ、レモンを添える。
辛さよりも香り重視で、素材の持ち味を引き立てます。
中世のヨーロッパ人を大航海へと駆り立てた理由のひとつが、スパイス。当時、手に入りにくいものも多く、今では考えられないほど貴重で高価なものだった。けれど、時代を経て各国に定着したスパイスは、今ではヨーロッパ料理には欠かせないものになっている。
「スパイスは、ヨーロッパで幅広く使われているハーブからは得られない、独特な香りや色付け、防腐作用といった役割を担うもの。味に奥行きやメリハリをつけ、風味や彩りを加えるのにも役立っています」
と、美才治真澄さん。ハーブとともに組み合わせるのも、ヨーロッパ流の使い方。
『クロワッサン』1023号より
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