オーストリア・チロル風キャベツのサラダ【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】
撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂
【オーストリア】チロル風キャベツのサラダ
キャラウェイシード
肉、野菜、果物、チーズなどと好相性で、グリルや煮込みなどさまざまな料理に使われる。焼くと芳しい香りがし、ライ麦パン、ケーキ、クッキーなどにも利用される。
キャラウェイシードを加えて引き締まった味に。
爽やかな香りと、噛むと穏やかな甘さがあるキャラウェイシード。「ドイツの代表料理“ザワークラウト”には欠かせないスパイスで、キャベツとの相性は最高。それをベーコンの脂の旨味と合わせます」。ワインビネガーの酸味が食欲をそそり、箸が止まらない。
【材料(2人分)】
ベーコン2枚(40g)
キャベツ2枚(150g)
キャラウェイシード小さじ1
オリーブオイル小さじ2 ワインビネガー小さじ1
塩小さじ1/4
【作り方】
1.ベーコンは5mm幅に切り、キャベツは太めの細切りにする。
2.ボウルにキャベツ、塩を入れ、キャベツがしんなりするまでもむ。
3.フライパンにオリーブオイルをひき、ベーコン、キャラウェイシードを炒める。ベーコンがカリッとしたら火を止めてワインビネガーを加え、熱々のうちに2に回しかけて全体を和える。
辛さよりも香り重視で、素材の持ち味を引き立てます。
中世のヨーロッパ人を大航海へと駆り立てた理由のひとつが、スパイス。当時、手に入りにくいものも多く、今では考えられないほど貴重で高価なものだった。けれど、時代を経て各国に定着したスパイスは、今ではヨーロッパ料理には欠かせないものになっている。
「スパイスは、ヨーロッパで幅広く使われているハーブからは得られない、独特な香りや色付け、防腐作用といった役割を担うもの。味に奥行きやメリハリをつけ、風味や彩りを加えるのにも役立っています」
と、美才治真澄さん。ハーブとともに組み合わせるのも、ヨーロッパ流の使い方。
『クロワッサン』1023号より
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