くらし

10年、20年かけてやる気ならいくつになってもたいていのことはできます――秋山達子(大学講師)

1977年創刊、40年以上の歴史がある雑誌『クロワッサン』のバックナンバーから、いまも心に響く「くらしの名言」をお届けする連載。今回は、華麗なる転身を遂げてきた人物の言葉から、その秘訣を読み解きます。
  • 文・澁川祐子
1979年2月25日号「わたしの転身」より

10年、20年かけてやる気ならいくつになってもたいていのことはできます――秋山達子(大学講師)

秋山達子さん(あきやまさとこ、1923-1992)は、ユング派の心理学者として知られた人物。誌面には〈28歳で離婚。ジャズシンガー、音楽関係マネージャー、デザイナーを経て、民間ラジオ放送の宣伝企画に従事。35歳のとき駒沢大学に入学。39歳でスイス留学。現在はお茶の水大学講師と活躍〉と、詳細なプロフィールが記されています。

それというのも、この特集のテーマが「転身」だからです。やすやすとキャリアを渡り歩いてきたようにみえる秋山さんですが、本人いわく〈私の半生なんて逃げの連続〉。

〈結婚から逃げてシンガーになり、マスコミの仕事から逃げて学生になり、日本から逃げてスイスに行き……。だけどだから今の自分がいるんだと思ってます〉

いやなことからは逃げ、楽しんでできることをやる。そうしているうちにやりたいことや夢がどんどん大きくなってきたと語ります。

〈どんなことでもいい、ちょっとでも興味を持ったら、やってみることです。女の自立なんて、こむずかしいことを最初からかかげなくても、やりたいことを、自由に楽しんでいれば、やがて自立にも通じるはずです〉

ふつうは年を取るほど可能性が狭まるように思うものですが、そうじゃないと秋山さん。名言にあるように、大事なのは「10年、20年かけてやる気」があるかどうかということ。さらには、それを楽しめるかどうか。そんな心の持ちようが、華麗な転身につながったのだと納得のひと言です。

※肩書きは雑誌掲載時のものです。

澁川祐子(しぶかわゆうこ)●食や工芸を中心に執筆、編集。著書に『オムライスの秘密 メロンパンの謎』(新潮文庫)、編著に『スリップウェア』(誠文堂新光社)など。

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