読み方から意味まで。今さら聞けないデジタル用語。
撮影・中島慶子 イラストレーション・村上テツヤ
【サブスクリプション】
製品やサービスを「買い取る」のではなく、「一定期間利用できる権利にお金を支払う」定額制ビジネスモデルを、サブスクリプションと呼ぶ。ネットフリックスなどの動画配信サービスや、アップルミュージックなどの音楽配信サービスは、そういった一定期間見放題・聴き放題という権利に対して、月額制や年額制で料金を支払う。
【Slack (スラック)】
LINEでメッセージをやり取りするような形式で、仕事に関わる人同士で情報交換したり、ファイルを共有したりできるネットサービスを「コラボレーションツール」や「グループチャット」という。そのひとつがSlackで、ほかにもLINE WORKS、Teams(チームズ)などがある。メールよりもスピーディに連絡がとれるとして、ビジネスの現場で普及している。
【Type-C (タイプ・シー)】
最近のスマホやパソコンに増えてきた、細長い楕円形をしたUSB端子の新規格。USB端子には様々な形があり、これまでのものは向きが決まっていて、逆向きには取り付けることができなかったが、Type-Cは向きに関係なく取り付けられるのが特長。
【スリープテック】
質の良い睡眠を取るためのテクノロジーのこと。腕時計型やヘッドバンド型のセンサーを使って睡眠の状態を測定し、よく眠れているかどうかを調べるといったITを活用したものもあれば、よく眠れる部屋、寝具、ベッド作りといった建築、家具などの環境整備もある。睡眠状態を調べられるスマホのアプリもあるので、気になる人は試してみては。
【クラウド、 クラウドサービス】
たとえばYahoo!メールやGmailなどは、インターネット上のサーバーがメールサービスを提供していて、そこにパソコンやスマホからアクセスして利用する。サーバーは実際にどこにあるのか見ることはできないが、それを雲の中にあるかのようにとらえて「クラウド」と呼び、クラウドで提供されているサービスを「クラウドサービス」と呼ぶ。
【GIGAスクール構想 (ギガスクールこうそう)】
日本は子どものパソコン所有率や使用率が先進国の中では非常に低く、将来が危惧されている。そこで、小・中学校で1人1台パソコンを普及させ、通信環境を整えて授業に活用しようと、昨年、閣議決定されたのがGIGAスクール構想。なお、2020年度から小学校高学年でプログラミング教育が必修化される。これは授業やクラブ活動などを通じて、物事を順序立てて考えられる論理的思考を養おうというものだ。
【5G (ファイブジー)】
各国で始まりつつある第5世代の移動通信システムのこと。現在普及しているのはLTE(エルティーイー)または4Gと呼ばれ、その次世代にあたるのが5G。5Gは通信速度が速くなるだけでなく、同時に多数の人が使ってもパンクしにくいこと、遅延が少なくビデオ通話などがより自然にできるようになることが特長。ただし、利用するには5Gに対応した端末(スマホなど)を必要とする。
【二段階認証 (にだんかいにんしょう)】
Webサイトにログインする際、IDやパスワードを入力して本人認証するが、1回の認証のみでは、パスワードが破られたときに不正ログインされてしまう。そこで安全性を高めるために、個人の電話番号を持つスマホや指紋などを使って、2回目の認証をしないとログインできないようにすることを二段階認証と呼ぶ。利用できるのなら念のため設定しておきたい。
湯浅英夫(ゆあさ・ひでお)さん●フリーライター。PC、スマートフォン、ネットサービス、オーディオ機器などIT関連を中心に執筆している。
『クロワッサン』1019号より
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