くらし

【和田裕美のお悩み相談】フリーランスですが、クライアントに企画をパクられました。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は自分の企画を横取りされてしまったフリーランスの女性から今後の再発防止策について相談が寄せられました。

<お悩み>
あまり詳しい職種は言えないのですが、フリーランスです。
以前、仕事の発注元の担当Aさんと仕事の帰りに、雑談レベルで次に提案したい企画の話をした後日、会議でその企画を提案したら、既にAさんが私が話していた企画を勝手に出して通っていました。
しかもいけしゃあしゃあと「私が出した企画、あなたに向いてそうだから頼みたいと思っていた」とも言われ。 仲が良いと思っていたし、信頼していたし、まさか人の企画を丸パクリするなんて夢にも思っていなかったので、唖然としてしまいました。頭にきてしまい、Aさんの上長にその旨を伝えました。
上長は丁重に謝ってくれましたが、Aさんからは何も言われず。そして正社員なので、何もお咎めなしで今も普通に働いています。 全てが許せなかったので、引き止めていただきましたが、その会社の仕事は以降全てキャンセルしました。
私が若いからナメられたのか、フリーランスだからやられたのか、それとも仕事の手柄の横取りは社会ではよくあること? いまだに答えは出ていませんし、今後二度とこのような悲しい気持ちになりたくありません。 これからこのようなことが起こらないようにするには、私自身ができることはありますか?(打ちひしがれる子/女性/28歳)  

和田裕美さんの回答

打ちひしがれる子さん、ありがとうございます。
仕事の手柄の横取りは社会でよくあること?  という質問ですが
残念ながらよくあることです。
情報や研究結果を盗まれた……というような事件は
今まで耳にしているかと思いますが
視点を変えればそれは世界では日常のように起こっているということ。
だから、いいとかということでなく
そういう人は一定数必ずいます。そのために
対応策を練るか、セキュリティ強化をするしかないのです。

さて、打ちひしがれる子さんは今回の件で
仕事を全部キャンセルしたということでした。
はい、それでも全然かまわないです、気持ちもすっきり!

が、しかし。
その仕事がもし実入りのいい仕事であったり
自分にとって生活の糧になるような仕事であれば
そんな嫌なやつのせいでそれを手放すことが
逆にもっと悔しくない?

これは、打ちひしがれる子さんの年齢をはるか昔に過ぎた
つまりは純粋な時期をとっくに通り過ぎた私の
意見なのですが、私ならば、
「悔しい! もっとお金をもらってやろう!」と
考えるほうなのです。
丁寧に上司の方からの謝罪があったのであれば
今回はその方の顔に免じて許す。その代わり
二度とないようにお願いしますと強目に(笑顔で)釘をさしておく。
そしてその“いけしゃあしゃあと横取りした人”は

基本的に人間力が低いか、横取りしたとしても
その人自身、気づいていないくらい仕事の能力は低いか、なので
いずれはいなくなるだろうと
予測を立て心のなかですっきりさせる。

さらに、
「私が出した企画、あなたに向いてそうだから頼みたいと思っていた」と
言われたときの返しは
「あれ? 同じ企画、考えられていたんですね。これは
私が以前出したのと全く同じです、わあ、気が合いますね!」と笑顔で言う、でしょう。(笑)
これで相手のメンツもつぶさず、自分の主張も言えます。
つまり、自分が一番得することは何なのか? と考えたら
お金をもらう、立場をよくする、言いたいことは言う。
しかし、対立しないということだからです。
まあ、社会に揉まれて薄汚れてしまった
和田からの言葉は
「ここはうまく回す」ということにつきます。
(こんな私ですみません)
もっと強くなって見返してやってください!!!! がんばって!

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界№2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『稼げる技術』(ダイヤモンド社)、『タカラモノ』(双葉文庫)など。
⇒ 公式サイト

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