くらし

【山田ルイ53世のお悩み相談】エレベーターの「開」ボタンを押すのってマナーなんでしょうか。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回は電車内でのマナーについて相談しました。
※この記事は、クロワッサン1007号(2019年10月10日発売)「お悩み相談・マナー編」からの転載です。
  • 撮影・中島慶子

<お悩み>
エレベーターで全員が降りるようなとき、「開」ボタンを押してくれる人が苦手です。というか、さっさと降りればいいのにと思ってしまいます。もちろんベビーカー、大人数など、乗り降りに時間がかかるケースでは助かる気遣いだと思います。でも二人しかいないのにおもむろに「開」ボタンを押し「どうぞ」と言われ「あ、どうも」と恐縮しながら降りる……。じれったいんです。あれはどう解釈すればいいでしょう。(なかがわ/女性/40代主婦)

山田ルイ53世さんの回

さっさと降りてもいいのに、自ら残って「開」ボタンを押してくれる。
これは、戦国時代で言えば“しんがり”の役目。負け戦の撤退戦において、この最後尾を務めるしんがり部隊は、死傷者も多く最もきついポジションだったそうです。若き日の豊臣秀吉は自らしんがりを買って出て、信長の信頼を……なんて話もどこかで耳にしたことが。

要するに、ありがたい。まあ、ただの〝ええ恰好しい〟なのかもしれないし、そもそもご本人が、やりたくてやってらっしゃること。なので、気にしなくてよいのでは。

ただ一つ。サルの行動実験や、イルカやアシカの調教でも、上手くできれば、バナナや小魚をご褒美にあげるのが常です。「開」ボタンを押してくれる人も、対価が欲しいはず。一応、形だけでも「どうも」と恐縮し、会釈するくらいはしてあげましょう。
「『開』ボタンを押すのは自分の役目だ!」と率先して押してくれる彼らの存在が、全人口の何%かを下回ると、この世界は混乱し、円滑なエレベーターの乗降は叶わなくなるのだ……そう思って感謝しておきましょう。

山田ルイ53世(やまだるい53せい)さん●芸人、作家。お笑いコンビ・髭男爵のほか、作家としても活躍。著書に『ヒキコモリ漂流記』『一発屋芸人の不本意な日常』など。

『クロワッサン』1007号より

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