話題の#KuToo運動、私はこう見ます。【辛酸なめ子さん】
話題のニュースから、うっかり勘違いの作法まで。大人の常識をアップデートする、珠玉のトピックを集めました。話題の#KuToo運動について辛酸なめ子さんに伺います。
撮影・青木和義、黒川ひろみ、谷 尚樹 文・薄葉亜希子
職場のパンプス強制をなくそうという#KuToo運動。ヒール問題は女性に切実と、漫画家の辛酸なめ子さん。
「自宅のランニングマシンをヒールで走るほどヒール命だったヴィクトリア・ベッカムが『もう無理』と宣言したのが印象的でした。外反母趾の手術までして履いた人がやめるのは体に悪いからでしょう。足の変形や巻き爪、ヒールに対する意識改革は必要だと思います」
辛酸さん自身も同窓会で気合を入れて履いたものの歩けなくなった思い出が。今は毎日バレエシューズ。趣味の散歩で半月で1足履きつぶすが、足はいたって快調。
「日本もファッションアイコン的な人がヒールを脱いだら広まるのでは? とはいえ、ヒールに女の意地をかける人もいるからそれは否定しませんが……。でも最後は自分の体は自分で守るしかない。老後は足腰の元気だといいますしね」
辛酸なめ子(しんさん・なめこ)さん
鋭くユーモア溢れる視点で恋愛、セレブ、皇室など幅広いテーマを執筆。近著に『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)。
『クロワッサン』1007号より
広告