一田憲子さんの住まい方に学ぶ。大人になったら始めたい、手間なしシンプル生活。
衣食住が無理なく回りだす、暮らしの仕組みが見えてきました。
撮影・黒川ひろみ 文・松本あかね
いつも同じ服でいい、と割り切る。似合う形を知ること。
服に関してはただいま勉強中という一田さん。おしゃれの達人から、普通の服を着こなしでおしゃれに見せることを教わり、「ベーシックな服で、いつも同じスタイルでいいんじゃないかな」という結論に。
目下、白シャツとパンツが定番に。シャツは島根のセレクトショップ『ダジャ』で購入。少し大きめで体が泳ぐようなサイズ感を選ぶ。パンツはお腹周りをすっきり見せてくれるツータック入り。体形を補うディテールにこだわるのがポイントだ。
飾りは極力減らす。でも、楽しみも必要なので、ミニアートを。
古道具が好きで、以前は家のあちこちに飾っていたという一田さん。けれど、「飾ると埃がたまるので」、少しずつ数を減らして、今はお気に入りを厳選。ミニアートとして玄関や廊下などコーナーを決めて飾っている。
手前の花器は福岡の『ブルモ』で購入。奥は軽井沢の『ナチュール』のもの。いずれも色ガラスが美しい繊細なつくり。隣の木彫りの小さな人形は、毎年訪れる「クラフトフェアまつもと」でひと目惚れ。
衣類は着たらすぐ洗う。クリーニングはできるだけ自宅で。
「白シャツは衿の裏が黄ばむと落とすのに手間がかかるでしょう? だから1時間でも着たら、すぐ洗濯することにしています」
カシミアも防虫のため1回着たら洗うルール。専用洗剤を入れて洗濯機のおしゃれ着洗いコースで。
靴は全て同じ形、レースアップシューズのみでいいと決める。
背が高いこともあって、バレエシューズのようにフラットなものばかり履いていたけれど、取材で歩き回っていると、足から疲れることを実感。フランス語で「履く」という意味の『ショセ』のレースアップシューズは、「私の足にぴたっとくる。木型が合うのだと思いますが、全然疲れないんですよ」。
セールのたびに買い足して、黒、白に加えてエナメル、シルバーなどバリエーションも増えた。
「ワンピースにも合うし、どんな服にも合うから重宝しています」
『クロワッサン』1003号より
広告