くらし

夫婦・家族・オフィス…における「モノ」による「ハラスメント」に注目!新たな問題、「モノハラ」について考える。

  • 撮影・中島慶子  スタイリング・佐藤英恵(DRAGON FRUIT/丸岡さん)  ヘア&メイク・芳野史絵(丸岡さん) 文・板倉ミキコ
モノの捉え方が、男女でこんなに違いがあるのかと驚きでした。(有村さん)

有村 妻がそれがいい、と思って提案してくれているので、とりあえず一回やってみようかと思うんですよ。

丸岡 結婚当初、インテリアは彼の好みのロココ調で、シャンデリアとか猫脚の家具があったんですが、どうにも居心地が悪くて。私はシンプルな北欧系が好きなんだけどと提案したら、じゃあ変えてみようと言ってくれまして。一回やったら彼もはまったので、今は北欧系で落ち着いています。

有村 絶対自分の考えのほうがいいのに、とは思わないので。とりあえずポジティブな方向に進むなら取り入れてみて、だめならまた話し合えばいいか、と。僕たちはよく話し合っている夫婦だと思いますし、話し合いは共同生活をする上で大切だと考えています。

黒川 そのとおりです。モノの存在がハラスメントと感じたとしても、それを相手に伝えずに溜めていては、いつまでも解決しません。コミュニケーションがうまくいっていれば、イライラの種は解消していきます。お二人は、お互いをすり合わせる加減がお上手ですね。スニーカー以外は(笑)。

有村 はい(笑)。妻が、僕の趣味や仕事に関わるものには必要以上に干渉してこないので、そこもありがたいですね。感謝しています。

違いを理解し、価値観をすり合わせていけばうまくいきますよ。(黒川さん)

モノは所有者を表現するもの。相手の世界観を理解してあげよう。

丸岡 夫が収集しているものに対して、なぜそれが必要かこちらが納得せざるを得ない正論があればいいですけど、納得できない場合はどうするんですか。

黒川 モノを所有する理由を整然と説明できなくても、個人にとっての大切さは同じです。男性は特にモノをコンプリートしたいと考えるタイプ。一つの世界観を網羅して安心するんです。どんなものであれ、それはその人を表現するもの。モノをどういうふうに持つかは、どういうふうに人生を送るかと同義なので、相手の世界観を理解してあげるしかありません。

丸岡 置けるスペースの大きさによっても違いはあるとは思いますが。

黒川 いえ、どんな大きなお宅に住んでいても、夫婦間のモノトラブルは必ず
起きます。そもそも、モノの量がどのくらいだと心地よいかは個人差があります。ただ、モノで動線がふさがっているとストレスが溜まりますし、目の端に余分なものが入っただけで、空間認知力が乱れ、脳に悪影響を及ぼします。私の場合、ある日仕事がまったくはかどらない
ので、理由を探したら、小さな皿の上に大きな皿がのっていた不安定な状況が目に入っていたからだ、と気づいたことがあります。自分の所有するもの、その扱い方が相手に悪影響を与えていることもあると、家族全員が認識できるといいですね。モノのトラブルを軽減するには、お互いを尊重し、頭を使うしかありません。ただ、根底に愛のある関係なんですから、空間を含めてその人らしさを愛することも大事だと思います。

有村 そうですね、納得です。

モノハラスメントの芽をつむには。

●お互い、思っていることは溜め込まずにきちんと話す。

●余分なものを置くことは一緒に暮らす人の脳に悪影響となることもある、と認識を。

●空間含めて“その人らしさ”を愛しましょう!

有村 昆(ありむら・こん)さん●映画コメンテーター。年間500本の映画を観賞、テレビ番組や雑誌などで活躍中。長年にわたりラジオ番組のパーソナリティも務めている。

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)さん●「感性リサーチ」代表、感性アナリスト、随筆家。脳機能論の立場から、世界初の語感分析法を開発した、感性分析の第一人者。著書に『妻語を学ぶ』(幻冬舎新書)など多数。

丸岡いずみ(まるおか・いずみ)●フリーアナウンサー。1歳半の息子の子育て中。趣味はゴルフ、競馬、プロレス観戦。近著に『休むことも生きること』(幻冬舎)。

丸岡さん衣装はスタイリスト私物

『クロワッサン』1002号より

1 2 3
この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。