肝不全
原因と特徴
体の中で一番大きい代謝器官の肝臓の機能が低下することによって、白目や皮膚、粘膜が黄色くなる黄疸や、疲れやすさ、脱力感、食欲の低下などが起こる病気です。腹水があると腹部が膨れるといった症状もみられます。息がカビ臭く、甘ったるいニオイがするようになることもあります。また、肝臓の機能の低下によって血液凝固の働きに影響を及ぼすため、皮下出血や出血が起きやすくなることがあり、小さな切り傷や鼻血も自然に止まらず、血圧が低下するケースも。この他にもさまざまな症状があらわれるほか、免疫機能が低下して感染症のリスクを高めるといった特徴もあります。肝不全には急性と慢性があり、慢性の場合、吐血や血便は食道や胃の静脈瘤からの出血によるものとされています。
治療
原因となる病気の治療とともに、肝臓に負担をかけないよう、タンパク質の摂取量の調整をはじめ、塩分の制限、禁酒などの食事療法が行われます。進行度によっては肝移植が必要になることもあり、急性肝不全では早急な治療が求められます。