頚椎症 (けいついしょう)
原因と特徴
頚椎症とは首や肩などの痛みがあらわれる病気のことです。首を構成する7つの骨(頚椎)や、頚椎の骨と骨の間にある椎間板が変形し、頚椎の近くにある脊髄や神経根が圧迫を受けることで痛みがあらわれます。変形が生じる主な原因は加齢であり、首や肩が痛い、腕に痛みを感じる、手足がしびれて、脱力感がある、手が動かしにくい、つまずきやすくなったなどの症状がみられるようになります。箸を使う動作やボタンをかける動作、ページをめくる動作などの両手を使った細かい動きができにくくなったり、両足が足先から段々としびれたりすることで、歩行がなんとなく不自由になるなどの症状もあらわれます。頚椎症の進行は患者によりさまざまで、軽いしびれや鈍痛だけで長年経過するケースもあれば、数ヶ月から数年の経過で手足の動作に支障をきたす場合もあります。
治療
経過観察を行いながら、頚椎牽引療法や頚部カラー固定、頚部のマッサージなどの保存的療法が行われます。痛みの程度が強い場合には、薬物療法が行われるほか、外科的手術も選択肢の一つです。