精神生理性不眠症
原因と特徴
不眠症になる原因は、心理的なストレスや不規則な生活習慣、寝る前のアルコール習慣、薬物、心身の病気などさまざまですが、その多くは精神生理性不眠症といわれています。睡眠障害のタイプによって、寝つきが悪い「入眠困難」、何度も目が覚めてしまう「睡眠維持困難」、朝早く目が覚めてしまう「早朝困難」、眠りが浅く熟睡できない「熟眠障害」に分けられます。不眠症では十分な睡眠を確保できないことから、日中に眠気や疲労感、倦怠感などがあらわれ、集中力が低下したり、気分が優れなかったりと、パフォーマンスの低下がみられるだけでなく、社会生活や仕事、学業へ支障が及ぶこともあります。また、寝室では寝つけないのに、居間のソファに座ってテレビを見たり、読書をしたり、電車に乗っているときには眠れる、といったケースも多くみられます。
治療
睡眠障害の治療では、生活習慣の改善に加えて、ベンゾジアゼピン系睡眠薬やメラトニン受容体作動薬などの薬物療法が検討されます。定期的に不眠症の病状を評価し、減薬や休薬を試みることもあります。