ビタミンB群欠乏症

原因と特徴

その名前の通り体内でビタミンB群が不足することから発生する症状です。ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチンの8種からなるビタミンB群は、エネルギーを生み出すために大事な役割を果たす栄養素であり、これらが不足すると全身の各臓器にさまざまな症状を引き起こします。アルコール依存症患者が発症しやすい病態であり、初期症状としては疲れ、食欲低下など比較的日常的なものが多く、気づかないまま生活してしまう恐れがあるので注意が必要です。神経症状では、手足に力が入りにくい、足に痛みを感じる、筋肉がつりやすいなどがあらわれます。心臓に関わる症状では、心拍数が上がる、汗をかきやすくなったといった症状があらわれることがあります。症状が深刻化すると、心不全を引き起こすこともあり要注意です。また、記憶障害や歩行障害、眼球運動などに支障をきたす恐れもあります。

治療

ビタミンB群の不足が原因なので、治療もビタミンB群を補うことが基本です。治療方法としては点滴投与をはじめ、サプリメントで摂取する方法もあります。症状に合わせた適量を摂取することが大切です。

監修

前田裕輔 (まえだ・ゆうすけ)

グランプロクリニック銀座院長

関西医科大学卒。内科専門医、日本抗加齢医学会専門医。

https://granpro-clinic.com/

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