リンパ浮腫 (りんぱふしゅ)
原因と特徴
リンパ管の流れが悪くなることによって起きる手足のむくみのことであり、一次性と二次性があります。一次性のリンパ浮腫の場合、先天的にリンパ管の機能が弱いため、子どもの頃からむくみが出やすい傾向があります。二次性の原因としては感染症、がん、肥満、炎症性の病気などから、がんの治療、手術やケガなどによるリンパ管やリンパ節の切除、放射線の治療、薬剤性のものが挙げられます。とくにがんの治療にいたっては、手術の際にリンパ節を一緒に切除することもあり、リンパ浮腫になりやすくなります。むくみが代表的な症状ですが、皮膚が弱くなることで、皮膚に潰瘍ができたり、虫刺されや小さな傷から細菌に感染するだけで感染症や蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの合併症を起こしたりするリスクもあります。
治療
重症度や状態によって、リンパ管静脈バイパス手術や複合理学療法のストッキングによる圧迫療法などを検討します。リンパ節を切除したことでリンパ浮腫が起こりやすい場合は完治が難しいのが実情です。