疲れを残さずにぐっすり眠りたい、それを叶える7つのポイント。
撮影・黒川ひろみ 文・寺田和代 イラストレーション・といだあずさ
【ポイント5】できるだけ暗くして眠り、センサーライトで安全確保。
活動と休息(睡眠)の生体リズムは、浴びる光に支配されている。
「朝と昼は光を充分浴び、夜は少なくとも就寝1時間前から部屋の照明をやや暗めの暖色系のものにして睡眠準備を整え、就寝中はできるだけ真っ暗にするのが安眠のコツ。就寝中も照明をつけていると瞼を通して光を感じているため眠りの質が下がり、結果的に肥満のリスクが高まるという報告もあります。夜間に起きる必要がある人は、人の動きで作動するセンサーライトを取り入れてみては」
【ポイント6】ラベンダーなど鎮静作用の精油で体と心をリラックス。
精油の芳香成分は鼻や皮膚を通じて自然な睡眠へ導いてくれる。
「とくにラベンダーは不安感を減らし、安眠をもたらすことが複数の研究から明らかに。ネロリ、カモミール、サンダルウッドなどにも同様の効果が。安眠用にブレンドされたものも使いやすいです。就寝1時間前から精油を焚いたり、枕元にスプレーするなどして」
朝、起きたらミントやハッカなどの香りで覚醒を促し、オンとオフのスイッチを切り替えることも、夜の睡眠を充実させる助けになる。
【ポイント7】夏こそ冷え対策。手首足首、お腹はしっかり温めよう。
意外なことに、手足の冷えを訴える人は冬より夏のほうが多い。
「原因は、サンダルなど素足で過ごす時間が長い、冷房の効きすぎ、お風呂をシャワー浴だけで済ませがちなことなど。冷えは万病につながるので放置せず、きちんと手当てすることがとても大切です」
対策は、入浴後すぐの保温。
「冷えてしまう前に行うことが肝心。とくに足首は筋肉量が少なく一度冷えると温まりにくいため、靴下が暑くてNGの人もせめてレッグウォーマーをつけてください」
友野なお(ともの・なお)さん●睡眠コンサルタント。千葉大学大学院医学薬学府先進予防医学医学博士課程ほかで睡眠科学を研究。『正しい眠り方』など著書多数。
『クロワッサン』999号より