摂食障害+買い物(浪費)という組み合せも
女性に多いクロス・アディクション
依存症は大きく、アルコール依存症、薬物依存症などの「物質依存」と、ギャンブル依存症、買い物依存症、ゲーム依存症などの「行為依存」に分かれます。 このうち買い物依存は、買い物という行為にはまって、借金をしてまで次々と欲しい物を買ってしまうような状態のこと。
「買い物依存というと、以前は、家庭などで自尊心を傷つけられた女性が、店員からほめられたり持ち上げられたりすると、認められたような気持ちになって買いものにはまってしまう、というパターンが主流でした。その結果、自己破産をする人もいました。最近では、ネットでの衝動買い、オークションやゲームの課金などにはまって全財産を使い切ってしまう人も出てきています」と話すのは、精神科医で依存症の専門家でもある後藤恵さんです。
女性の場合、複数の依存症を併発するクロス・アディクション(多重嗜癖)もよくみられるそうです。
「自己肯定感が不安定な人は、目に見える何かを求める傾向があります。例えばもっとやせたい、異性にモテたいという気持ちから摂食障害になり、お酒を飲むと吐きやすい、吐けばやせられるからとアルコール依存症にもなってしまう女性たちがいます。安定剤や鎮痛剤をお酒代わりに服用するなど、依存対象物質を次々に変える人もいます。過食から買い物、次にギャンブルなど、ほかの依存症へと移るケースもあります。」(後藤さん)