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健診や検診、受けていますか?定期的なチェックが体を守る

元気に過ごしているとつい忘れがち。でも、検診で重大な病気を早期発見できたという人も少なくない。定期的なチェックは地味ながら何より大切だ。

イラストレーション・川合翔子 文・長谷川未緒

人生100年時代を健康に生き抜くために、定期健診や人間ドックが果たす役割は大きいと語るのは、医師の松本万里子さんだ。

「忙しいと後回しにしがちですが、現在の健康状態を知るだけでなく、病気の予防を目的とした検査ができるようにもなってきています。それぞれの年代でリスクの高い病気を見つける検査と組み合わせて、受診しましょう」

受けたあとの対応も大切だ。

「要精密検査」や「要治療」と判定された場合はすみやかに医療機関へ。早期であればあるほど治療効果が上がる確率が高くなり、治療費も安く済む。

「結果を見て、食事に気をつけたり運動を始めたりと目標を持ち、未来の自分のために健康貯金をしましょう」

こんな人は調べにいこう!

健康状態がわかる検査には会社や自治体で行われている「健康診断」、任意で受診できる自治体の「検診」、私費の「人間ドック」の3つがある。

中高年はすべて受けることが望ましいが、まずは次の項目をチェックして気になるものは早めの受診を心がけよう!

自営業者か専業主婦だ

職場で健康診断を受けることができない個人事業主などの自営業者、専業主婦などは、自治体が実施する健診を任意で受けられる。

定期的に病院に通っているので健診に行っていない

持病で病院通いしているから大丈夫と健診を受けない人がいるが、持病以外についてはわからないため、体全体もチェックして。

最近体重が増えたりお腹周りが太くなった

腹囲の太さは、生活習慣病と密接に関係する内臓脂肪の量を反映している。健診で状態を把握し、病気を未然に防ごう。

 ↓

健康診断へ

 

がんのリスクが高まる20歳以上である

自治体の検診には規定年齢があり、子宮頸がんは20歳以上、大腸がん、肺がん、乳がんは40歳以上、胃がんは50歳以上で受けられる。

以前がん検診を受けたが最近は受けていない

がんは、あまりに早期だと見つからないことも。この前の検査で大丈夫だったからと油断せず、決められた間隔で定期的に受けよう。

喫煙、飲酒の習慣がある

喫煙や飲酒は肺がん、胃がん、大腸がんなどの原因になることがわかっている。これらの習慣がある人は必ずがん検診を受けたい。

 ↓

検診へ

全身のリスクを確認したい

人間ドックは、がんや生活習慣病について検査項目が多く、検診では行わない検査もあるので、全身の状態を詳しくチェックしたい人に。

家族に特定の病気罹患者が多い

病気には遺伝によるリスクの高いものがある。人間ドックは検査項目を選択できるので、家族歴や生活習慣に応じて選ぶといい。

最近物忘れが多くなったと言われる

物の名前が出てこない、置き忘れが増えたなどと感じたら、脳ドックで頭部や頸部の検査をして、脳と血管の状態を調べよう。

 ↓

人間ドックへ

※検診は各自治体によって検査項目に幅があるため、住んでいる地域の自治体の検診項目を確認し、足りないものは人間ドックで検査を。
  • 松本万里子

    松本万里子 さん (まつもと・まりこ)

    健診会 東京メディカルクリニック医師

    総合内科専門医、呼吸器専門医。内科診療以外に健診・ドックの結果説明を行い、未然に防げる病気に関してもわかりやすい説明を心がけている。

『クロワッサン』1127号より

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