あなたの股関節力を診断!股関節の癖とタイプをチェック
イラストレーション・小林マキ 文・野沢愛也子
股関節の可動域をチェック!
自分のタイプを理解できたら、次は自分の股関節がどれくらい硬くなっているかをテストしよう。
「前後」「左右」「回旋」の動きごとに用意した各3つのチェック項目が一つもできないという人は、股関節とその周りがかなり硬くなっているかも。このテストの動きは股関節をほぐすストレッチにもなる。体に負担がかからないように、無理のない範囲でぜひ日課に取り入れて。
膝の硬さも知っておこう
◻︎長座位で膝裏と床の間が広すぎないか
◻︎長座位で膝のお皿を動かせるか
◻︎正座位が正しくできるか
股関節が硬いと膝も固まっている可能性大。長座の姿勢で膝の皿を掴み、手で上下左右に1cmくらい動かせない人、また動かした時にギーギーと音が鳴る人は注意が必要。そもそも長座や正座が正しくできないという人も多いので、改めて確認を。
右:脚を伸ばした時に膝裏に手のひら2枚が重ねて入るほどの隙間がある人は要注意。お尻や背中の筋肉も固まっている可能性が高い。
左:正座時に、手で支えたり、お尻をかかとから浮かせずにできるか確認。
前後(屈曲 伸展)
◻︎痛みなく上体を倒せるか
◻︎上半身を倒した時に腰がねじれていないか
◻︎へその位置が前の脚の膝に来るまで倒せるか
椅子に乗せて曲げている側の股関節が屈曲、後ろに伸ばしているほうが伸展の動きになる。
簡単そうに見えるが、肩と骨盤をねじらずにまっすぐゆっくり倒す動きを痛みなくできる40代以降の人は意外と少ない。
この動きでストレッチをする場合は、上半身と膝を近づけるバウンス運動を左右30回ずつ行う。
右:椅子の座面に膝が90度になるように足を乗せ、もう一方の足は床につけて膝がまっすぐ伸びるように。上半身は床と垂直になるように起こした状態からスタート。
左:椅子の背もたれを両手で掴み、腕を伸ばしたまま、肩と腰がねじれないようにゆっくりと上半身を前に倒す。背筋を伸ばしながらどこまで痛みなく倒せるかをチェック。
左右(内転 外転)
◻︎痛みなく脚を動かせるか
◻︎軸足の太もも真ん中まで足を上げられるか(外転)
◻︎足先に2足分の隙間ができるまで交差できるか(内転)
椅子や壁を支えにしながら、股関節の外転と内転の動きがしっかりできるかをテスト。充分な筋肉がないのに腰の位置などまで足を上げすぎるとかえって負担がかかってしまうので、無理のない範囲で。
この動きでストレッチをする場合は、外転と内転を連続で交互に行う振り子運動を左右それぞれ20回ずつ。
右:まずは外転。椅子の後ろに立ち、背もたれを支えにしながら、片方の脚を、膝を伸ばしたまま真横に上げる。この時、体の軸はまっすぐ床と垂直のままにするのがポイント。
左:今度は内転。上半身がぶれないように意識しながら軸足の前で脚をXの字になるようにクロス。生活であまり実践しない動きなので、凝り固まっている人も多い。
回旋(内旋 外旋)
◻︎それぞれの動きを左右差や痛みなくできるか
◻︎合蹠(がっせき)時、拳2個分まで膝を床に近づけられるか(外旋)
◻︎両肩をねじらずに、膝をパタパタできるか
あぐらをかくように足裏を合わせる合蹠は外旋の動きを左右同時に実践しているポーズ。内旋と外旋の動きを交互に行い、股関節のストレッチにもなる膝パタパタ運動とセットで行う。
合蹠時、膝を床に近づける上下2cmくらいのバウンス運動を40回、膝パタパタは30回行うと回旋の運動になる。
右:まずは外旋を左右同時に。あぐらをかくように床に座り、両足の裏同士を合わせてかかとを自分の体側に引き寄せる。骨盤を立て、背筋を伸ばしたままゆっくり外側に膝を開く。
左:床に手とお尻をつけて座り、肩幅より広めに足を広げて膝を立てる。片方の膝を内側に(内旋)、反対の膝を外側に倒す(外旋)。次にそれぞれの膝を逆側に戻す動きを繰り返す。
『クロワッサン』1135号より
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