「つかむ」ポーズで手に入れるための準備を始める。【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
〈つかむ〉“何かをつかむためには、まず 手を思いきり開くことです。”
「私には何もないんです」
いろいろなメディアで相談を受けている私ですが、右のような声を聞くことは少なくありません。
何もない、何も持っていないとは、どういうことなのでしょう。
自信のなさ? 自分への不満? 喪失感? それぞれ事情はあるでしょうが、カラダもココロも閉ざされている状態なのだろうとわかります。
今回あらためて、私はどんな言葉をかけられるかを考えながらとったポーズがこれです。全身がストレッチされ、血流を促してくれる三角のポーズのバインド(手と手をつなぐこと)。一方の腕を脚の間から背中に回し、もう一方の手首をつかむという、上級編でした。
なぜ、このポーズをとったのか。何もないなら、何かをつかみにいけばいい、そのことを伝えたかったのです。かといって、やみくもにつかめばいいわけじゃない。肝心なのは、手のひらを思いきり開いてからつかみにいくこと。つまり、自己開示ですね。
私はこういう人間です。こういうことを考えています。学びたいことがあります。変化を求めています。何でもいい。まず外に対して、自分を見せること。そうしてはじめて、チャンスは巡ってきます。つかみとった何かは、開くことも含めた一連の動きの先にあることを、バインドした手で感じてください。
手首をつかむ三角のポーズ
足を肩幅より大きく開き、上体を横に倒します。倒したほうの腕を脚の間から背中に回し、もう一方の手首をつかみます。ムリのない範囲で行い、深い呼吸をして8秒。反対側も行いましょう。1日1回。
『クロワッサン』1121号より
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