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行楽中や前後の体調管理、気をつけることは?

遠足中や前後の体調管理をパーソナルトレーニングスタジオ〈LOWMEL〉の統括ディレクターのNORIKOさんに教わります。

撮影・青木和義 スタイリング・白男川清美 イラストレーション・小林マキ 文・門上奈央

着込みすぎ? 薄着すぎ?外出先での体温自己チェック法。

歩いたり休んだり、屋内に入ったり……。特に屋外での活動中は、自分が熱いのか冷えているのかがわかりにくく、体温調節も大変。

「体温の感覚を探りたい時は、手足の冷たさで判断するのではなく、上着の首元から背中へと手を差し入れてみましょう。人間は体の内部の深部体温で体温を調整しているため、皮膚表面でわかりにくい部分もあります。
肩甲骨周りには深部体温を上げる褐色脂肪細胞が多くあるので、ここにほてりを感じたら体が熱くなっているサイン。反対に、深部体温が下がると冷えるのがお腹。触って冷たいと感じる場合は防寒が足りてないかも。上着を脱ぎ着するか悩んだ時の一つの目安として、覚えておいてください」(NORIKOさん)

行楽中や前後の体調管理、気をつけることは?

エクササイズや ウォーキングとは違う、遠足向けの疲れにくい歩き方。

歩いていて心地いい遠足日和には、日頃の運動不足解消も兼ねてテンポよく大股で歩きたくなる。

「健康意識が高い方ほど大股歩きや踵からの着地を心がけると思いますが、実はこれらの歩き方は疲れやすく、筋肉痛や膝や腰の痛みの原因になることも」

体に負担をかけないコツは、

「骨盤ほどの足幅で、踵から足指の付け根、指先まで足裏全体を地面につけるように歩きましょう。〝姿勢よく〟と胸を張りがちですが、腰への負担が大きいのでこれも避けて。頭頂から空に吊り上げられるイメージを持つと、自ずとお腹が引き締まり肩も自然な位置になります。そして重心を後ろ足でなく出す足に乗せる。普段より長い距離も楽に歩けるはずです」

●背筋を伸ばし、頭のてっぺんから引っ張られるイメージ。
●歩幅は狭め。
●出すほうの足に体重を乗せ、足裏全体を地面につける。

行楽中や前後の体調管理、気をつけることは?

栄養補給に加え消化の良さも大切。大人の遠足おすすめのおやつ。

遠足に欠かせないもの、おやつ。鞄に忍ばせておくべきものは。

「おすすめは干し芋。疲れた体にうれしい糖質を手軽に補給でき、少しずつつまむのにも便利です。ドライフルーツやミックスナッツも同様で、糖質補給という意味では羊羹も一案。近年種類豊富なプロテインバーなどは一度に食べ切るのでなく、3回ほどに分けて食べるといいでしょう。胃腸が疲れるほどの量を一気に食べると、インスリンが分泌され眠気に襲われる可能性もあるので注意が必要です」(NORIKOさん)

甘いカフェラテなどもあり?

「はい! ただし、糖分の含まれている飲み物はあくまでおやつとして楽しんで、水分補給には水かお茶を別に用意しておきましょう」

行楽中や前後の体調管理、気をつけることは?

その日のうちに疲れを軽減。帰宅後にできる簡単足ケア。

遠足を思う存分楽しんだら、体にも当然疲れが出る。

「特に疲労を感じやすいのは、体重を支える土台になる足。その日のうちに足裏の筋肉をほぐすと気持ちがいいし血行も良くなります。といっても難しいケアは必要ありません。キッチンで洗い物などをする間、テニスボールか使い終わった食品用ラップの芯に片方の足を乗せてコロコロ転がすだけでも、足の疲労解消に効果的です。
就寝前にベッドの上で足指を握って〝グー〟、開いて〝パー〟を繰り返すのもおすすめ。動き自体はとても簡単ですが、何回か行うだけでも翌日の体感が大きく違ってくるはず。また体の疲労感にはやっぱり入浴。熱すぎないお湯にゆっくり浸かるだけでも筋肉が緩みます」

行楽中や前後の体調管理、気をつけることは?
  • NORIKO さん (ノリコ)

    パーソナルトレーニングスタジオ〈LOWMEL〉の統括ディレクター

    幅広い年代の女性の指導実績を誇る。2021年、NEXT AWARDのトレーナー部門で最優秀賞を受賞。

『クロワッサン』1116号より

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