「巡る」ポーズで、目標を再認識する【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
〈巡る〉“無限大の巡りを体現しつつ、目標を再認識してみては?”
蓮華座とは、蓮の花のように両脚を組んで座る、ヨガの究極のポーズ。
結跏趺坐(けっかふざ)ともいわれ、瞑想や深呼吸をするときに行います。半蓮華座とは、片脚だけを組むポーズなので、簡単?と思われるかもしれませんが、違います。手と足とをつなげて「無限大の巡り」を形づくる、重要な境地を意味しているんですよ。半蓮華座ができなければ、蓮華座という完成形に至ることはできないでしょう。
一足飛びに何かを成し遂げることってまず無理で、もしできたとしても、完成度、質は違うような気がします。それぞれの段階で質の高さを積み重ねていくことは、うまくいくためにあらゆることに共通する考え方です。どの段階でも、自分が納得できる状態に至ってから先に進む。時間がかかっても、遠回りに感じたとしても、最後は自分のためになるーー私自身が生きてきて実感していることでもあります。
質を高めるとは、自分を高めると同じ意味ではないでしょうか。手を抜くことは容易ですが、手を抜いたことは自分が一番よく知っています。
いま職場で、学校で、社会で、自分の人生で、何かを達成する途中にいるかもしれないあなたへ。その過程で生まれた思いや考えをゆっくり巡らせながら、目標の完遂へと向かってください。半蓮華座にトライしつつ。
半蓮華座
両脚を前に伸ばして座ります。左脚を曲げて足首を右脚の付け根にのせます。右手で右足先を、左手を背中に回して左足先をつかみます。深い呼吸で8秒キープ。反対側も同様に行います。1日1回。
『クロワッサン』1109号より
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