からだ

黒米と発酵。肌にしっくりなじみ、根本から高める、日本古来の知恵を現代に。【倉田真由美の「最新私的コスメ図鑑」】

  • 撮影・市原慶子 スタイリング・大沼 静 
京都にオリジナルショップを立ち上げると同時にブランドデビューした、新しいドメスティックコスメ。化粧水は、アイコニック成分の黒米発酵液が90%配合され、まるで美容液のようなつけ心地。セットで使いたいクリームは、黒米発酵液に加え、シワ改善と美白に有効なナイアシンアミド、保湿力の高い米セラミドなどを配合。FAS ザ ブラック エッセンス 200ml 1万1550円、FAS ザ ブラック クリーム 80g 2万4220円(共にシロク TEL.0120・150・508)

さまざまな西洋文化の洗礼を受けてきた私たち。その反面、日本に古来から伝わるものの価値を見失っていたのかもしれない。

新ブランド「FAS(ファス)」は、そんな思いからスタートした日本人による日本人のための、日本の素材を用いたスキンケア。使ってみると、今までのどの製品より肌にしっくりなじむ心地よさがあり、たとえるなら丁寧に作られた日本食のような存在だ。

「FAS」のキーとなっているのは、古来から酒や味噌作りに使われてきた発酵技術。今や欧米メーカーも注目する技術だが、どの酵母を選び、どんな素材と組み合わせるか? また、どんな環境で発酵させるかによって出来は大きく異なる。

試行錯誤の末、アントシアニンを多く含む京丹後の黒米と、1万種もの中から選んだ酵母を組み合わせ、二段階発酵させるという手の込んだ処方を採用。そうして誕生した黒米発酵液には、738種もの成分が含有されており、黒米と発酵の恩恵を余すところなく受けられる。

シワやハリなど、一つの悩みに特化した製品もいいけれど、大人の肌には、あらゆる悩みが混在している。だから「FAS」を使うと、透明感がでた、なめらかなハリがでた、というように人によって使用実感が異なる。それはつまり、肌全体を根本から高めるため、肌の状態によって変化の表れ方が異なるということ。

古人たちが暮らしに役立ててきた日本伝統の知恵は、賢くてオールマイティ。今こそ、自分たちの足元を見つめ直し、自分らしい丁寧な暮らしを美容でも行いたい。

倉田真由美 さん (美容ジャーナリスト)

くらた・まゆみ

時には利き手ではないほうの手で何かをしてみる。そんな不便な行動が脳を活性化し、体の歪みの改善にもつながると聞きました。確かに、顔も体も年々、左右非対象になってきますから、遊び感覚でやってみるのも一案。

『クロワッサン』1103号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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