治療が必要になる腰痛は約2割とのことですが、どういった治療が行われるのでしょうか。
「症状が腰痛だけの場合は、骨や関節、その周辺の筋肉・靭帯・神経に関する病気の治療を行っている整形外科を受診するのが一般的です。『外科』という言葉は手術のイメージが強いようですが、腰痛治療で手術になるのは手術以外の方法で解決できないときで、基本的に保存的療法になります」
保存的療法とは、筋肉を鍛えるための運動の指導(運動療法)、患部を温めたり電気を通したりすることで痛みを緩和(物理療法)、腰痛を引き起こす動作や習慣の改善の指導、そして薬を投与する薬物療法などの総称です。
「脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアは『神経根(しんけいこん)型』と『馬尾(ばび)型』というタイプに分かれていますが、患者の割合は神経根型が9に対して馬尾型が1ぐらい。手術が必要になってくるのは、この馬尾型でも麻痺症状を伴う場合は手術を急ぎますが、それ以外は長期間(2~3ヶ月以上)強い症状が続く場合に手術をすすめます」