正しいヘアドライの手順、基本のキ。
毛髪診断士の伊熊奈美さんと齊藤あきさんがガイドします。
撮影・中島慶子 イラストレーション・きりふみこ 文・恒本綾子
【ヘアドライ】
●乾きにくい後頭部から根元にしっかり温風を通す。
意外とおろそかにしがちなのが、ドライヤーの前のタオルドライ。
「髪が長い人は乾かすのに時間がかかります。できるだけドライヤーを使う時間を短くするためにも、専用のヘアドライタオルを使うとしっかり水分を取っておけます」(伊熊さん)
「濡れた状態の髪はとてもデリケート。摩擦を起こさないためにもゴシゴシこすらず、タオルに水分を吸わせるイメージでやりましょう。片面だけでなく、タオルの両面を使うようにすると水分が吸収されやすくなります。タオルを巻いたまま放置しないで、10分ほど経ったらドライヤーを」(齊藤さん)
ドライヤーは安価なものから高性能モデルまで、選択肢の幅が広い。しかし、ドライヤーこそ投資すべきと、伊熊さんはアドバイスする。
「髪のためにも、ドライヤーだけはいいものを使ったほうがいい。熱で乾かすのではなく、大風量、大風圧で、タンパク質の変性を防ぐためにも60〜70度くらいまでの低温で乾かすのがベスト。髪の表面温度をセンサーで察知して、温風と冷風が切り替わるようなセンシング機能が搭載されたものだとなおよいでしょう」(伊熊さん)
〈ドライヤーの手順〉
1.後頭部の内側から温風を通す。
最初に乾きにくい後頭部の内側から。左右の手でドライヤーを持ち替えながら動かし、温風をまんべんなく当てる。
2.上の髪を持ち上げて、ハチ周りに。
次に頭部の上半分の髪を持ち上げて、ハチ周りを乾かす。
ここは最も乾きにくく、ニオイのもとになるので要注意。
3.片側に倒し、根元に温風を当てる。
ボリュームアップの決め手は毛流れと逆方向に乾かすこと。分け目を覆うように片側に倒す。逆サイドも同様に。
4.トップを持ち上げて、根元を立てる。
トップの髪を手で持ち上げたら根元に温風を当てる。360°まんべんなく当てると、ふんわり感がアップ。
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『クロワッサン』1068号より