臭みを抜くひと手間がいらないから簡単、鰯丸干しレモンバター焼き【山脇りこさんのレシピ】
余分な水分が抜け、魚臭さが少ないのが干物のいいところ。いろいろな料理に変化させることで、ワンランク上のおいしさに出合えます。
撮影・三東サイ 文・斎藤理子
鰯丸干しレモンバター焼き
たっぷりのバターとレモンで、鰯の丸干しがまろやかな風味に。生の鰯と違って臭みを抜くひと手間がいらないので、作り方も簡単。
【材料(2人分)】
鰯丸干し 2尾
酢 少々
植物油 小さじ1/2
レモン 1個
バター 20g
黒胡椒 小さじ1/2
【作り方】
1.鰯に酢を軽くふっておく。
2.レモンは半分に切って果汁を搾ったら、ヘタを取って1cm厚さの輪切りに。
3.鰯のひれをハサミで切り、余分な血や脂をペーパータオルで拭く。
4.手に植物油を取って鰯の片面に塗り、そちらを下にしてフライパンに並べて中火にかける。
5.鰯から脂が出てじわじわと焼けてきたら裏返す。さらに焼き、鰯に9割方火を通す。出てきた脂をペーパーで拭く。
6.2のレモンの輪切りを加えバターをちぎって入れ、レモン汁を全体にかける。バターが溶けたら、仕上げに黒胡椒をふる。
7.鰯とレモンを器に盛り、焼き汁をかける。つけあわせに、生マッシュルームなどを一緒に焼いてもおいしい。
下処理の必要なしでおいしい魚料理に。
「干物は扱いが簡単なので、魚料理入門編としては最高の食材です」と山脇りこさん。下処理がされているので、ウロコや内臓を取ったりという手間が省けて扱いやすく、初心者でもおいしい料理が作れるという。
「ほかの食材に臭みが移りやすいので、出てくる脂をきちんと拭き取ったり、酒や水で蒸し煮したりして臭いを飛ばすのがポイント。このプロセスをきちんとすることで、干物がただ焼く以上のご馳走に変身します」
『クロワッサン』1057号より