“おしゃれの制服化”で迷わない。一田憲子さんが今、選ぶ服。
撮影・青木和義 文・中沢明子
“おしゃれの制服化”で 自分の暮らしを アップデートできます。
暮らしにまつわる、さまざまなテーマを手掛ける一田憲子さん。取材を通じて出会ったおしゃれな人たちのそれぞれの考え方に大いに刺激を受けつつ、じっくりと自身のおしゃれの方向性を見極めてきたそう。
「若い頃と歳を重ねた今では、ファッションの楽しみ方はやはり、変わりますよね。私の場合は自分が着ていて落ち着き、お会いする方には感じよく見える装いを心がけるようになりました。また、仕事柄、動きやすいというのも重要です」
多忙な毎日。コーディネートに悩まないよう、“おしゃれの制服化”をしておくのも一田さん流だ。
「私はヒップが大きいので、体形を隠せるウエスト周りにタックが入ったパンツが定番。季節によって素材を変えながら、こうした定番パンツを軸にした、シャツ+レースアップシューズという3点セットが基本です」
トークイベントなど人前に出る際は、華やかな装いをすぐに叶えてくれるワンピースを選ぶことが多い。
「ふだんは抑えたトーンの色味に絞り込んでいますが、ワンピースでは少しカラフルな色や柄物を取り入れたりすることもあります」
そして、“制服化”も一度決めて終わりではなく定期的に更新する。
「定番アイテムも微妙にシルエットが変わりますから、古びない程度のアップデートは必要です。また、最近の私は足りなくなっていく女度を補充するために(笑)、レース付きのシャツやアクセサリーを合わせるなど、ディテールにほんの少しのかわいらしさを足すようにしています。普通の服を自分らしく合わせて“制服化”ができるようになったら、おしゃれに迷わなくなりましたし、気持ちも楽になりました」
『クロワッサン』1053号より