それ、背骨の老化かも?痛みや姿勢でかんたんにチェックする方法。
まずは自分の背骨の状態をチェックしてみましょう。
鍼灸師であり指圧師の石垣英俊さんに教わります。
撮影/岩本慶三 文/石飛カノ モデル/北川リサ スタイリング/高島聖子 ヘアメイク/村田真弓 イラストレーション/宇和島太郎、松元まり子
( Check 1 )背骨のひとつずつに指を当てて痛みをチェック。
床の上に座り、背中に手を回して指で背骨をひとつずつ触ってみる。首に力を入れないよう、腰の部分は背中を丸めて骨を浮き出させると触りやすい。どこかに痛みを感じたら老化のサイン。周囲の人に触ってもらってもOK。
( Check 2 )両手で膝を抱えて前後に転がる。 スムーズに転がれない人は、要注意。
床に仰向けになり、左右の手で両膝を抱え込む。腰に痛みを感じる人はタオルなどを敷いて。
背中を丸めて前後にゴロゴロ転がる。後ろに倒れるときは背骨のひとつひとつを床につけていくつもりで。
( Check 3 )壁を背にして立ち、 背中の反り具合をチェックする。
後頭部、肩、お尻、ふくらはぎ、踵を壁につけて立つ。壁と背中のスペースが手のひら1枚分なら正常。それ以上なら背骨のカーブがきつく、掌が入らなければ背骨のカーブが不足気味。立ち姿勢が辛い人は壁から5cm離れた位置に立ってチェックを。
( Check 4 )上を向いて首の骨の動きを確認する。
まっすぐに立ち、顎を上げて視線を天井に向ける。首の後ろに違和感がないかチェック。
( Check 5 )首から腰にかけて背骨全体の連動性をチェック。
お尻を引き上げたときに背骨を一直線にすることができたら、背骨がきちんと連動しているという証拠。
床に仰向けに両膝を立てる。左右の手のひらは床につける。
↓
お尻を床からゆっくりと引き上げる。
↓
お尻を最大に引き上げ、肩から膝まで一直線になればOK。
痛みや動きにくさも背骨の老化現象です。
猫のように背中を丸め、牛のように背中を反らせる。自分ではそのように動かしているつもりでも、実はできていない場合もある。
鏡の横でもう一度同じ動きを行ってみてください。背中のラインにあまり変化がなく一直線のまま。もし、そうならあなたの背骨は老化している可能性大。
実は人間の骨格の中で最も早く老化するといわれているのが背骨。骨量は10代後半から20代でピークを迎え、40代後半くらいから減少し始める。ところが、背骨の年齢は必ずしもこの方程式通りではなく、早ければ20代で老化現象が現れることもあるという。
「背骨の老化は自覚しにくいんです。最も代表的なものに〝骨棘〟という軟骨が硬くなり〝とげ〟のようになる症状がありますが、これは整形外科でレントゲンを撮って初めてわかること」
他にも、背骨を構成する〝椎骨〟の間にある椎間板の水分が失われ、潰れてしまう老化現象もある。
「ただし、背骨の老化はこうした骨の変形だけを指すのではありません。変形がなくても背中を丸めたり反らせたりする動きができない、または痛みがあって正しい姿勢がとれないといったことも老化現象に含まれます」
まずは、自分の背骨が今、どんな状態にあるのか、痛みや姿勢から〝背骨年齢〟をチェックしてみましょう。
やさしく背骨に触れてみて、痛みを感じるかどうか。床の上で膝を抱えてゴロゴロ転がれるかどうか。壁を背にして立ったとき、正しい姿勢がとれるかどうか。上を向いたときに首の後ろにひっかかりがないか。そして仰向けに寝た姿勢でお尻をしっかり浮かせることができるかどうか。
ひとつでも当てはまるものがあったら、背骨の老化はすでに始まっているということ。
これ以外にも、「首の後ろに深いシワがある」「よく寝違える」「朝背骨や腰に痛みがあるが、日中動いているうちに楽になる」「昔と比べて身長が1cm以上低くなった」。
こうした症状がある場合は、背骨の機能が衰えている可能性ありです。
広告