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コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

コロナ時代の疲労原因に照準を合わせた、いつでもできる簡単な疲労解消法を伝授。疲れもストレスも、こまめに解消するのが肝心。整体師の樋川由紀さんのアドバイスとは?

イラストレーション・植松しんこ 文・板倉みきこ

血流の停滞や代謝不良を生む【運動不足】

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

体を動かさないと血流が滞り、代謝も衰える。筋肉は血流や代謝を促すポンプの役割を担っているので、運動不足が続くことで筋肉は衰えてこわばっていき、さらに疲れやすい体になっていく、という負の連鎖が起きる。

萎縮しやすい、”第二の心臓”の働きを活性化。

筋肉は、血液やリンパを循環させるポンプの役割も担っている。

「疲労は停滞が生むものだと考えていますが、筋肉が衰えたりこわばってしまえば全身の活動は停滞し、疲労だけでなく、様々な体調不良ももたらすでしょう」(樋川さん)

運動不足はもちろん、歩行不足からくる筋肉の衰えが顕著なのが下半身。

「特に脚がむくんでいる人が多く、その改善には第二の心臓といわれるふくらはぎにアプローチすることが大事」

ポイントは深層にあるヒラメ筋。

「運動不足の人はもちろん、よく運動するという人でも、ヒラメ筋が萎縮している場合が多いので、しっかりほぐしたい場所です。刺激すると、血流が復活するのを実感できますよ」

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

【姿勢の維持と、血流に関わるふくらはぎ内部の筋肉。】

全力疾走を生み出す腓腹筋(ひふくきん)の裏にあるヒラメ筋。足関節の動きに関わり、立ち姿勢の維持や下腿を固定する役割を担う。ヒラメ筋が収縮して血液を心臓に送り返している。

椅子に座ったままできる、血流改善法。

脛の骨の脇から、指を使ってじっくり刺激すれば、ふくらはぎの深部にあるヒラメ筋にアプローチできる。

長時間デスクワークしている人は、まめにこの方法を実践すれば、下半身のむくみや冷え、腰痛も改善する。

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

くるぶしの上からひざ下にかけ、脛の骨のきわ部分を刺激すれば、その奥にあるヒラメ筋にアプローチできる。両脚の内側、外側を刺激。

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

椅子に座って右ひざを曲げ、左脚の上に右足首をのせる。両手の親指を使い、内くるぶしの上あたりからスタート。右脚の内側、脛骨のきわ部分をグーッと押し込む。
3秒ほど押したら少し横へ指の位置を移動。ひざ下あたりまで続ける。右脚を下ろして外側の脛骨のきわを外くるぶしの上あたりから刺激。
途中までは右手の親指だけを使い、両手が使える位置にきたら両手の親指で刺激する。左脚も同様に。

手足を伸ばして、筋肉の緊張を一気に解放。

寝る前と起きた時の習慣にしてほしい、全身の筋肉を緩ませて活性化させる方法は、仰向けのままできるので簡単。

朝は動きやすい体になり夜は全身の緊張を解いて就寝できるので、深い睡眠が叶い、疲労解消に効果的。

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

1.仰向けに寝た状態で、小指が天井に向くよう両手を上げ、両足のつま先を思いっきり体側に倒し、ふくらはぎを伸ばすようにする。
両腕もできるだけグーッと引き伸ばす。呼吸は自然に。

コロナ時代の疲れの要因の一つ、「運動不足」で対策すべきこと。

2.仰向けのまま、拳を作った両手の甲側を上に床と体の間に差し入れ、骨盤の中央にある仙骨を挟むように当てる。手の甲に体を委ねて揺する。

  • 樋川由紀 さん (ひかわ・ゆき)

    整体師

    「せぼねじれ調整院 銀座リキュア」顧問。背骨と骨格調整を組み合わせた独自の施術を行い、患者に合わせて提案するセルフケアも人気。

『クロワッサン』1042号より

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