窓を閉め切っていませんか? 効果的な換気法を知って、自分や家族の健康を守ろう。
撮影・岩本慶三 イラストレーション・ナカイミナ 文・嶌 陽子
ニオイやカビの原因にも。空気がこもりがちな部屋の換気術。
窓がない部屋や部屋の隅、押し入れや靴箱などはどうしても空気が外に出にくく、よどみがちだ。これがニオイやカビの原因になることも。
「冬、特に注意したいのは結露によるカビです。外気と室温との差が大きく、かつ室温が高い場合、結露が発生しやすくなります。換気によって湿気を含んだ空気を外に追い出すことが必要です」
窓がない場合はドアを開ける、扇風機や浴室、台所などの換気扇を活用し、なるべく家の中の空気を外に出すことが肝心。部屋を換気するのと同時に、押し入れや靴箱の扉も開けて定期的に空気を通すことで、ニオイやカビの対策になる。
また、ひと晩窓を閉め、暖かくしている寝室も結露が発生しやすい。夜の間にたまった空気を入れ換えるためにも、朝起きたら窓を開ける習慣をつけたい。
「CO2濃度を下げると睡眠の質も上がるという説もあります。寝る前にも一度換気するのが理想的です」
窓がない部屋の場合
ドアを開けて扇風機などをドアに向けて置き、部屋の外に空気が流れるようにする。また、浴室やトイレ、台所などの換気扇をつけてドアを開けておくと、窓がない部屋から流れてきた空気が家の外に出やすくなる。
空気がよどむ場所の対処術
同じ部屋の中でも空気がよく流れる場所がある一方で、構造上どうしてもよどんでしまう場所ができることも。そこには扇風機や空気清浄機などを置いて空気を循環させよう。空気の出口に向けて置くとより効果的だ。
エアコンから離れた窓を開ける
エアコンは起動時が最も電気代がかかるため、5〜10分の換気ならスイッチは入れたままのほうが節電になるそう。その場合、なるべくエアコンから遠い窓を開けるのが鍵。近くの窓を開けるとエアコンが冷気を吸い込み、暖房効率が下がってしまう。
『クロワッサン』1034号より