除菌、抗菌商品を買う際には表示されているどの成分をチェックすればいい? 専門家に聞く正しい知識。
撮影・岩本慶三 イラストレーション・山口正児 文・寺田和代
Q.除菌、抗菌商品を買う際には表示されているどの成分をチェックすればいい?
商品を選ぶ際は、菌やウイルスの除去に何が有効か、どう使うかなど情報を一般公開している公的機関のサイトなどに目を通しておくことが大切。
「厚労省もポスターやサイトで呼びかけていますので、菌やウイルスの除去に有効な成分は何か、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒に有効な濃度は、などのチェックを」(高垣さん)
NITE(製品評価技術基盤機構)など研究機関のサイトでは、ウイルス不活性化が確かめられた商品名を随時、発表しているので確認したい。
また、高垣さん、阿部さんが共に強調するのは、商品の謳い文句に惑わされることなく「医薬部外品」表記の有無、成分、成分濃度などの表示をよく確認すること。
「医薬部外品は、有効成分の効果が確認されていますから信頼の目安になります。医薬部外品でない雑品の場合は、厚労省のデータでアルコール度数60%以上が有効とされています。消毒用のアルコールの種類にはエタノールとイソプロパノールがありますが、どちらでも構いません」(阿部さん)
そのほかの除菌などへの有効成分としては、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、ポビドンヨード(イソジン®のうがい薬などの主成分)などがある。
「ノンアルコールタイプの除菌剤では塩化ベンザルコニウムが使われることが多いです」(阿部さん)
手指に直接吹きかけるエタノール(アルコール)79.7vol%配合の手指用消毒液。指定医薬部外品。
エタノール(アルコール)76.9〜81.4vol%配合、手指や皮膚の清浄・消毒に使える。指定医薬部外品。
『クロワッサン』1034号より