食欲がない時はどうする? 快眠につながる食事を識者が提案。
イラストレーション・谷本ヨーコ 文・板倉みきこ
食欲がなければ、味噌汁だけでも飲む
「食欲が落ちているときは食べても消化されにくいので、無理に食べず、夕食を抜いてもいいんです。そうすれば、胃腸を修復することにエネルギーを使えます」(山崎さん)。もし、少し口にできるなら味噌汁を飲んで、と烏山さん。「発酵食品の味噌は腸によく、ミネラル、ビタミンが摂れるので、体内の水分バランスが整います」
胃が弱っていたら生野菜を控える
食欲がなくても食べやすいサラダ。ビタミンも摂れるのでありがたい存在と思いがちだが、実は問題が……。「もともと人間には生野菜の消化に必要な酵素が備わっていないので、胃に負担がかかります。また、夏野菜は体を冷やす作用も強いです。消化力が落ちていたら、生野菜は控え、加熱した野菜でビタミンを補給して」(山崎さん)
バナナ、ナッツ類で眠りを促す
睡眠の質に関わり、心のバランスを保つ役割もしている重要なホルモンが、セロトニン。セロトニンの材料となるのが、必須アミノ酸の一種トリプトファンだ。「タンパク質が多い食材に多く含まれますが、食欲がないときはバナナやナッツ類がおすすめ。ナッツの飲料も取り入れやすいですよ」(烏山さん)
烏山ますみ(からすやま・ますみ)さん●女性ホルモンバランスプランナー(R)。『アロマ&エステティックICHIKA.』代表。女性の心身のサポートを目指し、女性ホルモンの理解を一般に広める活動にも従事。
平賀きょう子(ひらが・きょうこ)さん●呼吸ヨガ(R)創始者。ヨガ指導者の育成、小学校や高齢者施設、心療内科などでのヨガ指導に力を注ぐ。日々に役立つアーユルヴェーダの知恵も発信。
山崎まいこ(やまざき・まいこ)さん●医師。「まいこホリスティックスキンクリニック」院長。肌と心のバランスに着目し、栄養学にも精通。内外からのケアを提案する。
『クロワッサン』1023号より