心も体も安らぐ、花と緑に囲まれた空間につつまれて。【東京、緑を感じるカフェ】
撮影・黒川ひろみ、角戸菜摘 文・長谷川未緒
【広尾】Les Grands Arbres
夢のような場所で童心にかえる時間を。
ツリーハウスが目印の『レ・グラン・ザルブル』。1〜2階が系列の花屋、3階と屋上がカフェだ。フランス語で大きな木を意味する店名のとおり、正面には樹齢50年以上のタブノキが。「はしごを登ってツリーハウスにも入れるので、子ども時代に戻ったような懐かしい気分を味わえます」、とスタッフの樋口哲也さん。店内のいたるところに花が飾られ、屋上のテラス席では5〜6月ごろ、可憐なタブノキの花が見られる。
(編集部のおすすめ)
【用賀】工房花屋
異空間に迷い込んだような、日常とは違う空気を楽しむ。
世田谷美術館、砧公園に続く石畳の遊歩道「いらか道」沿いにあるカフェ兼花屋。オーナーが集めたアンティークの調度品が、落ち着いた空間を作り出している。週末には結婚式場として使われることもあり、店内には色鮮やかで大ぶりな花が揃う。選んだ花は全国発送できるので、遠く離れた人へのプレゼントにもぴったり。「コーヒーを味わいながらゆったり過ごしてほしい」、とオーナー。照明が照らし出す美しい花々に囲まれながら、優雅な時間を過ごしたい。
(編集部のおすすめ)
【外苑前】TWIGGY.cafe
開放的なスペースで、体の内側からきれいになる。
ヘアサロン『ツイギー』が運営するカフェ。心と体が喜ぶ料理をコンセプトとし、オーガニック食材を使いメニューも週替わり、と多彩。月曜日には動物性食材を使わない料理を提供しており、ビーガンでも楽しめる。「建物周りの緑は、中目黒の人気花店『アトリエ・カバンヌ』の高橋さんが植栽を手がけ、サロンスタッフが丁寧に育てています。四季折々、素敵な花々が楽しめます」、と渡来さん。晴れた日には富士山が見えるという屋上からの眺めも素晴らしい。
(いけばな教授者、華道家の渡来 徹さんのおすすめ)
【駒場東大前】BUNDAN COFFEE & BEER
約2万冊の書籍に囲まれて、心ゆくまで文学を味わう。
駒場公園の日本近代文学館に併設されたブックカフェ。全メニュー、文学作品に登場する食事や飲み物をアレンジしたものだ。「店内の本は全て自由に読めるので、一人で読書をしに行ったり休憩がてら立ち寄っています。暖かい日にはテラス席で生い茂った緑を眺めながらのビールが格別です」、と服部さん。暗めの照明で、心地よい音楽が流れる落ち着いた空間。カフェだけの利用もできるので、お気に入りの一冊を選んで、食事と共に文学を思う存分満喫したい。
(イラストレーターの服部あさ美さんのおすすめ)
渡来 徹(わたらい・とおる)●いけばな教授者、華道家。いけばな教室『Tumbler & FLOWERS』主宰。出張教室から展示会装花まで、精力的に手がける。
服部あさ美(はっとり・あさみ)●イラストレーター。主に水彩や鉛筆を用いた優しいタッチが人気。雑誌、広告、雑貨、書籍などで活躍中。
『クロワッサン』995号より
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