【歯間ケアとメンテナンス編】不調を呼ぶ口中老化を防ぐには、正しい歯みがき習慣が基本です。
撮影・中島慶子 イラストレーション・安ケ平正哉 文・一澤ひらり
[歯間ケア]歯みがきだけでは約40%のプラークが歯間に残る。
歯のブラッシングだけだと、歯間にたまるプラークの除去率は60%程度。
「歯の間のプラークは歯ブラシでは取りきれません。デンタルフロスなど歯間ケアをすることで、80%まで除去率を上げることができるんです。いま歯科医師で歯間ケアをしていない人はいないと思いますよ」
プラークの増殖を抑えて虫歯や歯周病を進行させないために、歯みがきと並んで必須なのが歯間ケアだ。
「私もバッグの中に携帯用のデンタルフロスを入れていて、外出先でも歯みがきとセットで使っています」
歯間ケアの代表といえばデンタルフロス。歯と歯の間に糸状のフロスを差し込み、糸をスライドさせてプラークを掻き出す。この歯間に挿入する糸に使いやすい持ち手をつけたのがフロスピック。さらに持ち手の先に小さなブラシを付けて歯間の汚れを取る歯間ブラシなど、幅広いアイテムがある。
「40代ぐらいまでの方なら、デンタルフロスやフロスピックがおすすめです。でも50代以降になると歯周病や加齢で歯茎が後退して歯に隙間ができてくるので、そういう方は歯間ブラシを使うといいですね」
とはいえ毎食後、歯間ケアするのは大変。まずは1日1回を習慣づけよう。
「歯間ケアは寝る前に取り入れてください。歯みがきをした後に歯間ケアも行うことでプラークの除去率が高まり、睡眠中の口内細菌の繁殖を抑えられます。何よりも歯間のプラークを取り去った後の爽快感は格別なんです」
歯に隙間がない人には最強の歯間プラーク除去グッズ。
合成繊維などで作られた細い糸状のもので、歯と歯肉の境目に入り込むことができ、歯肉溝のプラークも除去できる。ケースの中に糸巻き状に入っていて、使いたい長さを引き出し、中指に巻きつけて使う。
デンタルフロスが苦手な人も持ち手が付いていれば安心。
デンタルフロスを使いやすいように持ち手をつけたタイプ。デンタルフロスを指に巻くのが苦手な人や、奥歯がやりづらいという人に向いている。T字型、Y字型などがあるので、使いやすい形を選びたい。
歯に隙間がある人の心強い味方。根元のプラークを除去できる。
ナイロン製の小さなブラシをゆっくり歯間の歯茎に近いところに挿入し、前後に動かすことでプラークを取り除く。様々なサイズの歯間ブラシがあるので、自分の歯の隙間に合わせてサイズを選ぶことが肝心。
広告