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美容ジャーナリストの倉田真由美さんが解説! たるみに必要なコスメはこれ。

老け感を左右するのは、シミなど点の問題よりも顔全体の印象。その鍵となる肌悩みについて、倉田真由美さんが解説します。

文・倉田真由美 撮影・金子吉輝

【たるみ】ほうれい線にも繋がるネガティブ要素は、肌内部から払拭しよう。

もしかしたらいちばん厄介な“老化のサイン”が、たるみかもしれない。というのも、シミやシワほど明確に自覚できるものではなく、いつのまにかじわじわ現れてくるものだから。しかも、気づいていないのは本人だけという困ったケースも。ときとして顔を大きく見せ、妙な貫禄をもたらし、ふてぶてしい印象を与えてしまうこともある。

私たちの肌が三層構造になっているというのは周知の事実だが、最も外側にある表皮の厚さは、わずか0.2ミリ程度。その奥にある真皮や皮下組織は、クッションの中綿のように、ふっくらとしたハリや弾力、なめらかさをつくっている。紫外線A波や加齢の影響で、真皮が衰えてスカスカになったり、加藤さんの話にもあるように、骨格が瘦せたりすると、表皮は、それに耐えきれず、重力に従って下にごそっとずり落ちてしまうのだ。

一般的に、我々東洋人は、西洋人と比べ、皮下脂肪のボリュームがあるため、その分、表皮に負荷がかかりやすく、たるみやすいといわれている。多くの人が悩みにあげるほうれい線も、口角の脇からできるマリオネットラインや二重あごも、結局は、たるみに基づいたものだといえる。

たるみをケアするなら、まずは深部のコラーゲンやエラスチンを増やし、質を高めるのが一番。ゆるんでいる肌を真皮という大もとから立て直すイメージだ。それと同時に、表皮にもしっかりとしたハリをもたらし、ずり落ちないような状態にする。きゅーっと引き締まり、程よい緊張感をもたらすマスクや、肌をぴたっと包み、引き上げるようにする美容液やクリーム、メイク下地なども役立てたい。

余分なものを排出し、皮下組織からハリをアップ。

また、排出されきれず、溜まっている余分な水分や老廃物が、もったり感を増長させ、たるみに拍車をかけているケースも少なくない。顔の内側から外側へ、そして耳の付け根から鎖骨に向って流すように、簡単なマッサージをスキンケアのついでに加えるのも効果的。なかなか手が行き届かない肌深部の皮下組織に、RF(ラジオ波)を発する本格的な美容機器で働きかけたり、筋肉を鍛えるマシンを利用するのも手。“活”を入れることでゆるんだ皮下組織が引き締まり、輪郭がすっきり。代謝も促されるため、ほうれい線やマリオネットラインも目立たなくなる。

残念なことに、年齢とともに失われやすいものの一つに“軽やかさ”がある。肌のたるみは、気持ちや生活態度のたるみにも相通じやすく、だらしなさや重苦しさといったネガティブな印象を与えてしまう。肌も心も、たるみなくすっきりシャープに、颯爽と軽やかに生きるのが理想だ。

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