“クラウドサービス”という言葉を頻繁に耳にするようになったけれど、実際のサービス内容は、まさに雲をつかむようでモヤモヤとはっきりしない。でも、かつてのインターネット環境と、今の便利な状況を比べればわかる、とITジャーナリスト・高橋暁子さん。
「代表的なクラウドサービスの会社は、アマゾンやグーグルなどです。このサービスができるまでは、私たちは手元のパソコンの中に入っているソフトウェアやデータしか利用できませんでした。だから、メールソフトを入れた端末がなければ、メールを開くことすらできなかったのです。でも今では、スマートフォンなどインターネットにつながる端末さえあれば、自前のメールサーバーを用意しなくても、どこでもメールが見られます。ほかにも、個人の端末では保管しきれない量の画像などのデータを、管理&保管できたり、様々なサービスを必要な時だけ受けられます。これらはすべて、クラウドサービスがあるおかげなんです」
従来の“特定の場所(端末)にソフトウェアやデータを持つシステムの使い方”に対して、“どこかわからない場所にソフトウェアやデータを持つシステムの使い方”を簡単に言い表せるよう、その不確定な場所をクラウド(雲)と表現するようになったそう。
「今では、ネットワークを経由することで、雲(クラウド)の中にあるソフトウェアやデータを使えるようになり、私たちのパソコン環境は、格段に使いやすく、身軽で便利になりました」